第1子不妊から、第2子 1 周期での妊娠の理由
「第1子を授かるまでに苦労されたけれど、驚くほどスムーズに第2子を授かられた2例」
に共通することについて検証します。
不妊の背景においても、近い状況が見られた彼女たち。
30才代後半、第1子不妊にて通院、不妊治療期間は、3年以上、
体外受精までステップアップするも結果に恵まれず、流産経験もあり。
第1子の妊娠は、不妊治療に行き詰まりを感じ、漢方に切り替えてから約1年後のことでした。
彼女たちに共通して必要だったのは、不妊治療ではなく、体質強化でした。
月経の異状もなく、医学的不妊原因もない彼女たちに共通していたことは、お腹が弱いこと。
少し無理をすれば下痢をする、・・・日常的に軟便です。
このような体質は、「脾虚(ひきょ)」と分類され、
「脾」(=漢方では胃腸を指す)が「虚」(=虚弱)な状態と診ます。
不妊体質の中でかなり多く見られますが、直接不妊治療の場で注目されることがありませんので、
漢方での考えをご説明すると、「思ってもみなかった」という反応をされることが多いです。
「脾虚」があると薬の効きもよくないため、すべてにおいて非効率です。
さらに妊娠を維持するエネルギーも不足しやすいので、妊娠しても初期に流産しやすい体質ともいえます。
このお二人が服用されたものは、
妊娠の絶対条件である「駆瘀血薬」と「補腎薬」、そして「お腹の力を高める漢方薬」です。
もともとの体質の補強をしないため、必要な条件の1つが不足したままだったのです。
いくら不妊治療を頑張っても妊娠に至らない最大の理由は「おなかの弱さ」にあったのです。
長期間の不妊治療から心と体を回復するには、いったん治療を休むこと。
そして体の状態を妊娠体質へ向けること。
第1子は自然妊娠、そして第2子もご本人も驚かれる短期間での自然妊娠が実現しました。
彼女たちは、今は多少のことでは下痢はしません。
お腹の調子が良いので、体も元気になられました。
彼女たちのお腹は、しっかりと出産まで赤ちゃんを守られることでしょうね。
この記事へのコメントはありません。