貧血解消から妊娠力アップへ

血液検査で、病気ではないけれど「貧血」を指摘される女性は案外多いと感じます。
生理のたびに血液も排出しているのですから、足りなくなるのも当然のことかもしれません。

漢方的には、貧血の要因としては、
①偏食による栄養不足
②経血量過多による量的不足
③体質的問題による蔵血力不足
が考えられます。

①偏食による栄養不足については、血液をつくる材料が十分でなければ、量的に満たすことができない、または材料が十分でもうまく転換できなければ、効率が悪いということです。
食事については、食事の量や内容の見直しと、胃腸の消化機能を整えることが大切になります。
胃腸が弱いと、良質な食事をしっかり摂ったつもりが、かえって負担をかけ、調子を崩してしまう場合もあるのではないでしょうか。
私たちの身体は、食べたものとその利用効率によって作られていくといえます。

②経血量は体質的特徴を反映しているといえます。
子宮筋腫があるために毎回の生理は多量の出血がある、といったご相談も多く、漢方的な「瘀血」体質が根底にあるために、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣嚢腫など婦人科系の不調をきたしやすい、とされています。
生理の出血量が多いほど、不足しやすくなりますが、そもそも経血量が少なすぎても、正常な生理には量的な不足が生じます。
経血量は、”適量であること” がポイントなのです。

妊娠のためにも、赤ちゃんの発育にも必要な「血」は、「量」と「流れ」のバランスを保つことが必要で、「体づくり」においても「適量」「スムーズ」をめざします。

③蔵血、つまり血を備蓄する力が弱ってしまうと、生理を支える余裕がなくなり、消耗に見合った血を送ることが難しくなってしまいます。
漢方的に「肝」には、生理に必要な血を蓄え、女性ホルモンのバランスを調整する役目があり、ストレスがかかりすぎるとオーバーヒートしてバランスを崩してしまいます。
不妊治療の排卵誘発やホルモン補充も肝のオーバーヒートを助長する要因となるため、長期間の不妊治療の間に経血量が減ってしまった、というお声も聞かれます。

貧血になると、酸素を運ぶ赤血球が少ないわけですから、
全身が酸素不足で、子宮内環境も酸欠になり、黄体ホルモンの分泌量が減ることが知られています。
つまり、黄体ホルモンの分泌量が減ることでホルモンバランスが乱れると、卵巣機能も低下するため、
結果的に不妊につながる可能性があるのです。
鉄分が不足することで抗酸化酵素がうまく働かず、卵子が老化しやすくなるといわれます。

漢方では、「量的な不足」も「濃度がうすい」のも「血虚」=血の力不足
ととらえます。
鉄分補給に合わせて、体質や内臓機能の面からも「補血」することが妊娠力アップにも効果的です。

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