長年のピル服用と卵巣予備能について〜漢方の視点から〜
「知らなかった」では遅すぎる
妊活のご相談にお越しになる女性の中に、こんな共通点を持つ方が増えています。
・生理痛がひどくて、20代からずっとピルを飲んできた。
・子宮内膜症・卵巣チョコレート嚢胞の悪化を防ぐために、長年服用を続けてきた。
・PMSがつらくて、ピルで症状をコントロールしていた。
・仕事の都合で、生理のタイミングをずらし続けてきた。
いずれも、ご本人にとって切実で、正当な理由です。
ただ、このような方々が口をそろえておっしゃるのが、
「知らなかった」
「止めているだけで、身体に何も悪いことはないと思っていた」
「妊娠したくなった時に、やめればいいと信じていた」
という言葉です。
年齢と相反する数値
AMH値(卵巣予備能の指標)0.1未満
AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、残存する卵子の数の目安となる値です。
年齢や個人差、もともとの卵巣機能によって異なりますし、「たまたま」の一致かもしれません。
しかし共通しているのは、
・もともと「瘀血(おけつ)」の傾向があった
・10年以上、場合によっては15〜18年にわたりピルを服用していた
・妊活を始めて検査したところ、極端に低いAMH値が判明した
という経過です。
担当医から「体外受精しか選択肢がない」と告げられ、実際に採卵を試みているものの、思うように卵が採れない・・・そのような状況におられます。
漢方のみかた:「瘀血」と卵巣機能
漢方では、血の巡りが滞った状態を「瘀血(おけつ)」と呼びます。
生理痛・子宮内膜症・PMSといった症状は、この瘀血が関係していることが多いと考えます。
西洋医学的にはピルがそうした症状の緩和に有効であることは広く知られています。
しかし漢方のとらえ方は、症状の「”根本”にある血流の乱れ」が解消されていないまま、長期間にわたって生理が抑制された状態というのは、ひとつの懸念材料になりえます。
「臭いものに蓋をする」という表現がありますが、大切なのは蓋をすることではなく、臭いが生じる根本原因を、早い段階から整えていくことではないでしょうか。
今、できること・伝えたいこと
もし現在ピルを服用中で、将来的に妊娠を希望しているなら、
瘀血の改善を漢方でサポートするという選択肢を知っておくこと、
そして症状の緩和と、身体の根本的な状態の両方に、早い段階から目を向けること、
という視点を持っていただければと思います。
漢方は「今すぐ劇的に変える」ものではありませんが、体質を少しずつ整え、妊娠しやすい体質をつくることを得意としています。
「まだ妊活は先の話」という時期だからこそ、ご相談いただけることがあります。
ひとりで抱え込まず、気になることがあればお気軽にお声がけください。
※本記事は漢方の視点に基づく情報提供を目的としており、医療行為・診断・治療の代替となるものではありません。ピルの服用・中止については、必ず担当の婦人科医にご相談ください。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。




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