着床と子宮内膜の厚さと漢方
良好な受精卵を繰り返し移植しても、妊娠に至らないというご相談は、急激に増えています。
着床しない理由は、卵子の老化や受精卵の質、染色体異常などの卵子側の問題ばかりでなく、
子宮環境や子宮内膜の厚さや質など、受けとめる側の状態が結果を左右します。
着床に最も必要なことは、より良い子宮環境を整えることだと思います。
そこで、漢方では、子宮内膜の厚さと質の改善を目標に、体質改善をおすすめします。
子宮内膜に不安のある場合の多くは、その原料である血液バランスに改善の余地が見られます。
もともとの貧血はもちろん、血液循環の悪い状態が続いて新鮮な子宮内膜が育ちにくくなっていたり、
血行不良で栄養が行き届かない状態だったり、
深刻なのは、この『瘀血』という状態が長引いて内膜細胞自体が弱ってしまい、
体質として定着してしまうことです。
体質化してしまうと、なかなかホルモン剤などには反応しづらくなってしまうのだろうと思います。
月経も順調、基礎体温も良好、しかし月経血はかなり少なくなってきた、という方は要注意です。
そのままの状態で不妊治療を続けて、何度も何度も着床のハードルを越えられない状況を繰り返している場合は、
検査上では異常とならないような身体の事情や
医学的には問題視されないレベルの不調から見直し、
早めに体質改善から取り組まれることが道を開くヒントになると思います。
流産処置などで抓爬手術を受ける方もあると思いますが、
子宮内膜の状態を回復し、より良い子宮環境で妊娠を迎えられると安心ですね。
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