現代女性に多嚢胞性卵巣症候群が多い理由。
生理不順だと思っていたら、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の診断を受けた、というかたは少なくありません。
えっ、病気?
排卵できない?
といったご相談も寄せられます。
○○病ではなく、○○症候群ですから、「病気」ではありませんが、それが要因となって、排卵に支障をきたしている、というわけです。
PCOS傾向といっても、月経周期のばらつきも人それぞれで、35日程度から数ヶ月まで様々です。
漢方的には、瘀血と脾虚と腎虚が関係していると考えられますが、基本的には、元々の血行不良に、良くない食習慣、ストレスが長期的に重なり複雑になっているケースが多いように感じます。
耐糖能異常も特徴的で、免疫系や内分泌系も関与しており、不妊治療で使用する排卵誘発剤も効きにくく、また、卵巣過剰刺激症候群も起こりやすくなります。
つまり、医学的に状況の確認はできても、コントロールするのは、なかなか難しい実状がありそうです。
このPCOSが、現代女性に多いのは、妊娠までの期間が長い(妊娠年齢の高齢化)ことと、糖質と脂質、化学添加物などに偏った食生活、仕事が忙しくストレスが多いなどが考えられますが、中でもストレスは、実在する目に見えるものではありませんが、体のシステムに及ぼす影響が大きいと感じます。
漢方で対応できるのは、体質的な問題の改善と、ストレスによる影響を軽減すること。
と同時に欠かせないのは、ご自身の取り組み姿勢やライフスタイルの見直しです。
運動が足りませんか?
何を食べればいいでしょうか?
このようなご質問が多いのですが、
もちろん、やらないよりやった方が良い事もあると思います。
ただ、注意しなければならないのは、
「良くない事をやめる」
「マイナスになる事をしない」
ということかと思います。
「無理をしない判断をする」ほうが、「何かを始める」より早く簡単にできるのではないかと思います。
少しずつですが、シンプルなプラスの積み重ねが、最もロスなく直線で前進することだと思います。
この記事へのコメントはありません。