漢方目線で見えてくる『AMHが低い理由』とは
知ってしまうと気にせずにはやり過ごせないものの一つに、AMH(抗ミュラー管ホルモン)の値があげられるのではないでしょうか。
卵巣機能の目安として不妊治療の際にお聞きになられたかたも多いと思います。
実年齢に比べて卵巣機能が保たれている方もあれば、予想以上に低い値が出る方もおられ、一概に決められるものではありません。
漢方では「腎精」の消耗として捉える
AMHが低い原因を漢方的な考えからみると、「なぜ卵子のもととなる細胞が減ってしまったのか」という点に自然と目が向きます。
漢方では、卵子を生み出す根本的な力を「腎精(じんせい)」といいます。
腎精には、生まれながらに親から受け継いだ”先天の精”と、生まれてからの食事・睡眠・生活習慣によって養われる”後天の精”があります。
先天的に卵子の数が少ない場合を除けば、後天的な要因、つまり日々の生活の中での影響が積み重なることで、生命の根本を支えるエネルギーが過度に不足した状態になってしまうことが考えられます。
不足につながる身近な例として
「無理なダイエットで栄養が足りなくなり、生理が止まってしまった」
「仕事のストレスが続いて、生理が来なくなってしまった」
などが挙げられます。
会話の中でもよく耳にする、特殊なケースではないと思われているかもしれませんが、体に無理をして腎精を大きく消耗したことが発端だとしたら、お体がとても大変な状況にあると受けとめるべきだと思います。
単にホルモン量が多い少ないの問題ではなく、漢方ではこれらを、気血・腎精の不足や消耗のあらわれとして捉え、根本からの立て直しを目指します。
ステロイドや薬剤との長期的な関わりについて
今回のご相談のように、幼い頃からのアトピー性皮膚炎で20年以上にわたりステロイド剤を使い続けてこられたケースでは、薬剤の副作用だけの問題とは言い切れませんが、年齢のわりにAMHがとても低い値になっている傾向が見られることがあります。
もちろん、主作用と副作用を天秤にかけたとき、メリットがデメリットを上回ると判断される場面もあります。
医療的な判断を否定するものではありません。
ただ、ご自身の体を守るためにも、使用している薬の性質や特性を把握しておくことは、大切なセルフケアのひとつではないでしょうか。
ピルについても同様です。
切に活用すれば大きなメリットも得られますが、「便利だから」という理由に隠れた”見えにくくなっている部分”にも、ときに目を向ける必要があると感じることがあります。
「薬」はあなたの笑顔につながるものであってほしい
薬は、体を助けるための道具です。
しかし、使い方や状況によっては、気づかないうちに体に負担をかけていることもあります。
私たちは、お客さまが薬と上手に付き合いながら、ご自身の体の力を最大限に引き出せるよう、漢方の知恵を駆使してサポートしてまいります。
お悩みのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。




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