成熟卵でも受精後に発育が止まってしまう!?

せっかく成熟卵が採卵され、期待したのも束の間、
「採卵では成熟卵がとれているのに、受精卵が途中で止まってしまう」
「胚盤胞まで育たない」
「毎回、分割が途中で止まる」
というお悩みを伺うことがあります。

採卵数が少ないわけでもない。
未熟卵ばかりでもない。
それでも、受精後の発育が安定しない。
採卵を何度も繰り返されている場合に、よくあるご相談です。

このようなケースでは、“卵子の見た目の成熟”と、“細胞としての成熟”を分けて考えることが必要かもしれません。

今回は、受精後に発育停止しやすい背景を、漢方的視点も含めて解説します。

「成熟卵=良好胚」とは限りません?!

体外受精では、採卵時にMⅡ卵(成熟卵)が確認されると、「成熟している卵」と判断されます。

しかし実際には、
・受精後に分割が止まる
・フラグメンテーションが多い
・胚盤胞まで育たない
・染色体異常率が高い
ということもあるようです。

これは、“核の成熟”は起きていても、“細胞質の成熟”が十分ではない場合があるためといわれます。

卵子は、排卵前からミトコンドリア機能、酸化ストレス耐性、エネルギー産生能力などを構築しながら育っています。

つまり、見た目だけでは判断できない「卵子の中身」が、受精後の発育力に関係しているようなのです。

受精後に発育停止しやすい要因とは

現在の生殖医療では、受精卵の発育停止には、
・加齢による卵子機能の低下
・ミトコンドリア機能の低下
・酸化ストレス
・慢性炎症
・血流低下
・糖代謝異常
・精子DNA損傷
・染色体異常
などが関係すると考えられています。

特に、胚盤胞まで育たないケースでは、卵子側のエネルギー代謝異常が関与している可能性が指摘されています。

卵子は人体で最も大きな細胞であり、受精後の初期分割は、卵子内に蓄えられたエネルギーを使って進みます。

そのため、採卵周期だけ整えても、卵胞が育つ数か月前からの体調が重要になります。

漢方では「卵子だけ」を見ません

漢方では、卵子を単独で考えるのではなく、「卵胞を育てる身体の状態」を重視します。

特に重要になるのが、
・腎虚(加齢・生殖力低下)
・瘀血(血流低下)
・痰湿(代謝低下)
・気虚(エネルギー不足)
・肝鬱(自律神経・ストレス負荷)
などの体質的要因です。

たとえば、採卵を繰り返している方の中には、
「眠りが浅い」
「慢性的に疲れている」
「冷えやすい」
「胃腸が弱い」
「生理周期が不安定」
といった状態が続いている方も多くみられます。

このような状態では、卵胞へ十分な栄養やエネルギーが届きにくくなってしまうのも理解できます。

漢方では、単に“卵を増やす”のではなく、
・卵巣の働きを整える
・血流を改善する
・慢性的な炎症負荷をやわらげる
・ミトコンドリア機能を補う
・自律神経の安定を図る
などの方向から、妊娠しやすい身体づくりを考えていきます。

「採卵前だけ」では間に合わないこともあります
卵胞は、排卵直前に急に作られるわけではありません。

原始卵胞から排卵可能な状態になるまでには、約180日ほどかかると考えられています。

そのため、
「移植前だけ頑張る」
「採卵周期だけ整える」
ではなく、数か月単位で身体を整える取り組みが効果的です。

実際に、
・採卵数は変わらないのに胚盤胞率が改善した
・分割停止が減った
・グレードが安定してきた
という方では、睡眠・血流・胃腸機能・疲労状態が改善していることも多くあります。

年齢だけでは説明できないケースもあります
もちろん、年齢による卵子の変化は避けられません。

しかし、同年代でも、
・胚盤胞到達率
・受精率
・染色体異常率
・妊娠継続率
には大きな差があります。

これは、年齢だけではなく「細胞を支える身体環境」
にも違いがあるためです。

漢方では、この“身体側の条件”を整えていくことが期待できます。

一陽館薬局では、
・採卵しても胚盤胞まで育たない
・成熟卵なのに分割停止する
・グレード不良が続く
・反復不成功が続いている
という方のご相談も多くお受けしています。

体質・基礎体温・睡眠・胃腸機能・冷え・疲労状態・舌や血流状態などを総合的に確認しながら、現在の身体状態を整理していきます。

妊活は、「治療を高度にして薬を増やすこと」だけで進むとは限りません。

体調や生活を見直すことで、結果が変わってくることもあります。

ひとりで悩まず、今の状態を整理するところから始めてみませんか。

漢方の一陽館薬局では、全国から妊活相談をお受けしております。

妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。

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