免疫力で支える 〜インフルエンザ流行につき〜
今年は夏バテを心配するやいなや、インフルエンザが一気に流行期に入り、「免疫力を高めたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
私たちの身体には、ウイルスなどの病原体から身を守る仕組みが備わっています。
その働きを保つには、免疫の仕組みを知るとともに、日々の食事や睡眠、休養も意識することが大切だと言われます。
身体を守る免疫の仕組み
身体の防御は、皮膚や鼻・喉の粘膜から始まります。
粘膜は病原体の侵入を防ぎ、体内に侵入した病原体に対しては、自然免疫や獲得免疫が連携して対応します。
自然免疫は、病原体に対して速やかに反応する仕組みです。
また、獲得免疫は、特定の病原体を認識する抗体や免疫細胞などによって働きます。
このように、免疫は複数の機能が連携する防御システムであり、それぞれの働きが適切に調節されることが重要になります。
漢方では「気・血・津液」から捉える
漢方では、身体の働きを「気・血・津液」という概念から考えます。
気は生命活動を営むための働き、血は身体を滋養する働き、津液は身体に潤いを与える水分に関わります。
これらがどのように生み出され、消耗しているかを、全身の状態と合わせて見ていきます。
例えば、食欲が落ちて疲れやすい方では、食べたものから気血を生み出す「脾胃」の働きに着目します。
休んでも疲労が抜けにくい方では、気の不足や消耗、乾燥やほてりが気になる方では、陰や津液の状態も検討していきます。
同じように体調を崩しやすいと感じていても、体の状態は一人ひとり異なりますので、漢方では、”違い”を丁寧に捉え、その人に合った養生や漢方薬を検討します。
流行期に実践したい感染予防
日々の体調管理と合わせて、感染の機会を減らす対策も大切です。
石けんと流水による手洗い、こまめな換気、咳エチケット、人混みなど状況に応じたマスクの着用を心がけましょう。
室内の乾燥が気になるときは、湿度50〜60%を目安に保つ方法もあります。
突然の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、強い倦怠感などが現れた場合は、インフルエンザの可能性も考え、医療機関に相談することも大切です。
身体を知ることから始める健康管理
免疫は、食事や睡眠、年齢、持病など、さまざまな要因と関係する複雑な防御システムです。
特定の方法だけに頼るのではなく、日々の養生と適切な感染予防を組み合わせることが大切です。
一陽館薬局では、漢方の考え方から、食欲、睡眠、疲労、冷え、乾燥など、日常の体調を伺い、その方に合った養生をご提案しています。
インフルエンザの流行期こそ、感染対策とともに、ご自身の身体の状態にも目を向けてみましょう。
漢方薬・生薬認定薬剤師 樫谷陽子
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