不正出血と不妊との関係
不正出血とは、ひとことで言えば、生理以外での出血。子宮筋腫など医学的要因で起きる場合は、お早めの受診をおすすめします。
漢方と関連があるのは、医学的な治療が必要なものとは違う領域での不正出血です。
不妊の原因として、要注意なのは、「瘀血」という血行不良が慢性化した状態です。瘀血は、血液の汚れや老廃物の排出が停滞した状態につながり、さまざまな病気の元になると考えられています。
西洋医学では、瘀血は体質であり、病名ではありません。瘀血が長期化して、病気になったら、その病気を治療します。でもひとつの病気を治療してもそういう体質なので、また病気を発生します。
たとえば、高血圧になり、降圧剤で治療しても、次は糖尿病がはじまり、薬で血糖値を抑えてもまた、次に高脂血症がはじまり、また、薬で・・・・という具合です。
不妊は、特に子宮や関連する臓器が収まる骨盤内の瘀血が問題です。子宮内膜症や子宮内膜の質の低下なども根本に、瘀血があると考えて漢方をおすすめしています。
瘀血が原因と考える不正出血もあります。
一般的には、不正出血はよくないもの、という考えもあると思います。
ただ、不妊特有の、瘀血由来の不正出血については、場合によっては、クリアしなければならない障壁であることも多いです。
つまり、不正出血によって瘀血の改善度合いを示すと考えられ、この場合には、瘀血の改善に伴い不正出血もなくなり、子宮や卵巣・卵管の停滞しためぐりが改善されたという意味にもつながります。
漢方特有の理論は、ときに西洋医学に相反するように感じられたり、概念自体がなかったりするので、「歓迎すべき不正出血」などといえば理解されないこともありますが、長い時間かけて人々とともに培ってきた普遍的な裏付けがあります。
気になることがある場合には、まずはお気軽にご相談ください。
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