どうしてこんなに冷えるの?〜妊娠できない理由あり?〜
「こんなに冷えていて、妊娠できるのでしょうか。
毎年、そろそろ”冷え”との戦いが始まる時期です」とご相談いただきました。
仕事はデスクワークで、一日を座って過ごされるようです。
極寒の時期でもないのに、体が冷える。
ふくらはぎが水に浸かっているように冷たい。
背中がこわばり、布団に入っても寝付けない。
生理痛は以前よりひどくなり、経血には500円玉ほどの大きな塊が混じる。
冷えの原因は一つではありませんが、妊娠に関係すると考えられてきたのはなぜでしょう。
今回は、冷えが起きている理由を見ていきながらご案内します。
身体が冷える主な原因
冷えには、次のような要因が関係します。
– 筋肉量の低下・運動不足:
熱を生み出す筋肉の働きが低下し、特に下半身や末端が冷えやすくなります。
– 血液循環の低下:
長時間同じ姿勢で過ごすなど、末端まで”温かさ”が届きにくくなります。
– 食事・栄養の不足:
エネルギーや鉄分などが不足すると、冷えや疲れやすさにつながることがあります。
– ホルモン・自律神経の影響:
甲状腺機能の低下やストレス、睡眠不足なども冷えに関係します。
– 婦人科系の不調:
強い生理痛や経血の塊には、子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫などが関係する場合があります。
冷えるとなぜ妊娠できないの?
「冷える状態」は病気ではありませんが、手足や下半身が冷たいという傾向は、妊娠しにくい要因と関連することがあります。
大切なのは、冷えと一緒に起きている体の不調を確認することです。
漢方では冷えの種類を見極めます
漢方では、冷えの原因を次のように考えます。
・陽虚(ようきょ):
身体を温める”陽気”が不足した状態。
全身の冷え、疲れやすさ、むくみなどが目立ちます。
・寒凝血瘀(かんぎょうけつお):
冷えによって血の巡りが滞った状態。
冷えると生理痛が強くなる、経血が暗く塊が混じるといった特徴に着目します。
・気血不足(きけつぶそく):
身体を養い温める気血が不足した状態。
食欲不振や疲労、経血量の減少などを伴うことがあります。
生活面では、ストレスや緊張が強く、背中のこわばりや睡眠の乱れがある場合には、”気の巡り”も考慮します。
同じ冷えでも、陽気を補うのか、血の巡りを整えるのか、消化吸収の働きを養うのか。
体質よって漢方でのアプローチは変わります。
冷えと生理の変化をやり過ごそうとしないこと
腹巻きや入浴などで身体を温めることも大切ですが、冷えの原因を見極めることが先決です。
特に、生理痛が以前より強くなった、大きな血塊が繰り返し出る、出血量が多いなどの場合は、婦人科系疾患が関係する場合もありますが、妊娠への体づくりを考えるうえでも、ご自身の健康のためにも、その冷えには何が関係しているのか、今の身体を一度見直してみませんか。
一陽館薬局では、漢方の専門的な視点から、冷え体質をつくる要因がどこにあるかを、お話を伺いながら一緒に検証し、漢方による最適な対策と生理養生のアドバイスをおこなっています。
「こんなことも相談していい?」
「漢方に関係あるかわからないけど?」
「生理に自信がない」
ちょっと気になることから、一度相談してみませんか。
漢方薬・生薬認定薬剤師 樫谷陽子
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
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