”その1回”を無駄にしないためにできること

体外受精なら早く妊娠できる、1回で妊娠できなくても数回やっていけば必ず妊娠できるはず。
体外受精を前にして、こんなお声をよくお聞きしてきました。
体外受精は確かに高度で有効な技術です。

妊娠できるかどうかは体の状態次第
ただ、技術がどれほど進んでも変わらない現実があります。
この「現実」に向き合わざるを得ない状況になって初めてご自身の”体”に目を向けることになるかたもいらっしゃるのです。
最近は”体外受精頼み”で考えるのではなく、主体的にご自身の体調を整えてから臨むという、さらに一歩進んだ新しい考え方が広まっています。

今回は、遠回りしたくないかたのための”賢い妊活”の進め方について漢方の立場からご案内したいと思います。

体外受精が担えるのは、「受精」という一点です。
体の外で卵子と精子を確実に出会わせ、受精卵をつくる。
ここには医療の力が大きく働きます。

しかし、受精卵を子宮に戻したあと、着床するかどうか。
着床しても育ち続けるかどうか。
そこに、医療の手は届きません。

子宮内膜の厚さと質、子宮への血流、ホルモンのバランス、免疫・・これらは、ご自身の「体の力」にかかっています。
従来から「受精卵はできるのに、着床しない」というご相談が圧倒的に多く、その方たちに共通しているのは、治療の成果を上げることに懸命になるあまり、「体外受精を活かせる体かどうか」という課題を後回しにされてきたことです。
この点に着目して、先に「体外受精を活かせる体」を準備することで「受精卵がスムーズに着床する」という仕組みをめざそうというものです。

卵子の質は、採卵の6ヶ月前に決まっている
「よい卵子を採りたい」と思ったとき、排卵誘発剤で卵子の数を増やすことはできます。
でも、卵子の「質」を上げることは、薬にはできません。
質を育てるのは、体の地力です。

卵子のもととなる原始卵胞が成熟し、排卵を迎えるまでには約180日かかります。
つまり、採卵日から逆算して、約6ヶ月前の体の状態が、採れる卵子の質を左右しているといわれます。

漢方では、「血・気・水・精」という概念で体の状態を捉えます。
「血」は医学的にいう「血液」のような役割で、卵子には栄養を届け、子宮内膜を充実させる材料のようなものです。
「気」は排卵のスムーズさや高温期の安定を支え、医学的には自律神経の働きのような働きで、ストレスの影響を受けやすい要素です。
「水」は体液の潤いであり、卵子の張りや弾力のもとになります。
「精」は生命力の源であり、生命を生みだす生殖機能、つまり卵巣機能に深く関わります。

これらのバランスが整った状態で採卵に臨むことが「1回を無駄にしない」ための、基本的な準備です。
「以前と採れる数は変わらないのに、育つ受精卵が増えた」
「今回は胚の状態がいつもより良いと先生に言われた」
などの変化が見られるようになります。

子宮内膜は、「整えられる」場所です
つい、卵子の質を上げることに意識がいきますが、受精卵が根を張る場所である子宮内膜の状態も、実は最優先で整えておきたいものです。
内膜の厚さは超音波で確認できますが、質や血流、免疫状態まではなかなか見えません。
「内膜の厚さは問題ないと言われたのに着床しない」という声も、よく聞かれます。
厚さだけが問題ではなく、受精卵を迎え入れる環境全体が整っているかどうかが問われているのです。

漢方が最も得意とするのは、まさにこの領域です。
子宮への血流を改善し、内膜の質を養い、着床しやすい環境をつくっていくことは、数週間でできることではありませんが、時間をかけて丁寧に整える取り組みを続ければ、確かに変わっていきます。
移植のたびに結果が出ない方、内膜が薄いと言われている方、着床しても維持できないといったお悩みを持つ方こそ、漢方で子宮の環境を整えることを、治療と並行して進めるべきではないでしょうか。

体外受精の準備中に、自然妊娠された方たちのこと
当店では、体外受精が繰り返し不成功だった方が、漢方で体を整えながら次の体外受精に備えていたところ、漢方での体づくり期間中に自然妊娠・出産されるケースは珍しくありません。
これは「体外受精より自然妊娠のほうがいい」という話ではなく、体を整えることで、体外受精で複数回うまくいかなかった方でも、本来備わっていた妊娠する力が戻ってくることがある、ということです。
治療によるホルモン剤の影響から離れ、自律神経のバランスが整い、体が本来の力を取り戻していく過程で妊娠が成立することは、決して奇跡ではなく、体が整った結果なのだと思います。

採卵を重ねるほど、体は消耗していく
少し厳しい言い方をすると、採卵を繰り返すことは、体に負担をかけ続けることでもあります。
最初はたくさん採れていたのに、だんだん採れにくくなる。
排卵誘発剤で卵巣を繰り返し刺激することで、本来ゆっくり育つはずだった卵子の予備軍まで動員されていきます。

同じ量の薬で反応が落ちてきた。
これは、妊娠力が弱ってきたと受けとめることもできるのです。
弱った状態で再チャレンジを重ねることは、結果として遠回りになり効率の上がらない妊活を繰り返す悪循環となってしまうのです。
こうなってから漢方をお求めいただくことも多いですが、いったんダメージを負った体の回復には、それこそ時間がかかります。

苦悩しながら、一から立て直そうとされるお客さまの姿を見てきたからこそ、「まだそこまで疲れ切っていない」時期から始めてほしいと思います。
体に余力があるほうが、より効率よく整えられる可能性も高いと考えられます。

漢方は、治療の「邪魔」をしません
誤解されることがありますが、漢方は体外受精の治療と並行して続けることができます。
採卵周期も、移植周期も、体全体の底上げをするという性質上、治療の妨げになることはありません。
担当医師にご確認いただいたうえで、治療と漢方を組み合わせて進めていただくことが基本的なスタンスです。

「漢方は病院の治療が全部終わったあとで」ではなく、「病院の治療を検討する段階で、治療がスムーズに成立するように、まず体の土台を整える」ものとして活用してほしいと思います。
病院でできることと漢方でできることは、競合しているのではなく、それぞれ異なる役割を果たしています。
治療は「手段」であり、漢方は「本体」を担う。
この分担がうまくいけば、1回のチャレンジが最大限に活きるのだと思います。

「先回り」できる今が、一番大切な時間
「先回り漢方」という考え方があります。
体外受精に備えて、逆算して漢方をはじめるということです。
結果を得るために、先に体を整えて臨むことで”その1回”を無駄にしない効率の良い妊活につながると思います。

一陽館薬局では、体外受精に向けて体を整えたい方、治療と漢方を組み合わせたい方のご相談を、毎日お受けしています。
はじめての方も、治療歴が長い方も、今の体の状態から一緒に考えてまいります。

妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。

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