『 梅雨時期の食養生 』

漢方では体内の機能を「肝・心・脾・肺・腎」という、5つの働きに分けて考えます。

この時期に最も影響を受けやすいのが「脾」。

「脾」は、西洋医学でいう脾臓のことではなく、消化吸収のコントロールや、
水分代謝の一部や栄養代謝、血液が血管から漏れないように調整したり、
老廃物を排出したり、内蔵の位置を維持する働きを持っています。

この時期、もともと「脾」が弱い方もそうでない方も、
湿気の邪気=『湿邪(しつじゃ)』が原因で
様々なトラブルがあらわれやすくなると考えられます。

●このような症状気になりませんか?

□体や頭が重い感じがする。
□だるくてやる気がわかない。
□関節が痛む。
□むくみやすい。
□めまい、立ちくらみがする。
□疲れが抜けにくい。
□食欲不振、または過剰に高まる。
□お腹の調子が悪い。
□下痢、または軟便。
□食べ物の味がわかりにくい。
□痰がからみやすい。
□甘味が非常に欲しくなる。
□吐き気がする。
□吹き出物が化膿しやすい。
□鼻血が出やすい。
□唇や口角が荒れる。

このような症状が普段から5個以上当てはまる方、梅雨の時期や雨の日になると3個以上
当てはまる方は「脾(ひ)」のバランスが崩れている可能性があります。

適度な湿度は、人間の体には必要なものですが、余分な湿気が体内に入り込み
過剰に水分が溜まり過ぎてしまうと害を及ぼします。

余分な湿気は「脾(ひ)」の働きを弱めてしまうのです。

「脾」の働きが弱まると、皮下出血や鼻血や脱肛、消化不良や胃下垂になりやすい傾向にあります。

不正出血が起こる場合もあり、特に妊娠の際は、
流産予防の為にもエネルギーである「気」を充分に補い、
栄養となる「血」が不足しないようにする事が大切です。

食べ物は胃で消化され、腸で吸収され栄養として取り込まれるので、
胃腸を強化することで、じゅうぶんな栄養を体内の隅々まで届けることができます。

産まれつき胃腸が弱い人や「脾」の働きが低下している人は、
食べ物から「気」や「血」を作り出すことが出来ず、
全身に栄養が行きわたりません。

そうなると、子宮や卵巣への栄養も不足し、卵胞の育ちやホルモンにも影響を及ぼしてしまうのです。

「脾」の不調による栄養不足は、生命維持・生殖機能などを司る「腎」にも影響するので、
妊娠に向けての体質改善や体作りのためには「脾」の強化・回復が大切です。

「脾」の働きが弱っていると、せっかくの漢方の力も発揮できず、改善に時間がかかってしまいます。

梅雨の時期に限らず、普段から「お腹の調子が悪い」「胃腸が弱い」という方、
または「なかなか結果が出ない」「漢方の効果が実感出来ない」という方は、
一旦立ち止まり、自分自身のカラダを見つめ直すことも大切。

「脾」の働きが安定していると、流産防止にもなると考えられていますので、
お腹の弱い方や流産経験のある方は、早めの対策をしていきましょう。

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