黄体機能不全に漢方でサポートできること

“排卵しているのに妊娠しない
”高温期が短い“
このような場合に疑われるものに「黄体機能不全」があります。

黄体機能不全は、医学的には、排卵後に形成される黄体から分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)が不足している状態を指します。
このホルモンは、子宮内膜を着床しやすい状態に整える大切な役割を担っており、不足すると
・子宮内膜が十分に育たない
・着床が成立しにくい
・妊娠しても維持できない
といった問題が起こります。

基礎体温が高温期10日未満、あるいは高温が続かない方は、黄体機能不全を疑われます。

不妊治療では、プロゲステロン製剤(ルトラール、デュファストンなど)による補充療法が一般的です。
しかし、副作用で頭痛や吐き気、感情の起伏が強くなるなどもあり、「薬が合わず続けられない」という声も聞かれます。

また、体質的なバランスの崩れに対して補うだけでは根本解決にならない点も、考え方としてはポイントとなります。

漢方では、ホルモンの分泌や月経リズムを「五臓六腑」や「気血水」の調和としてとらえます。
黄体機能不全もまた、単なる「ホルモンの不足」ではなく、体全体の弱りや巡りの停滞と関係しているととらえます。

◎腎虚タイプ
加齢・慢性疲労・冷えなどにより、ホルモン活動の源である「腎」の働きが弱っている状態。
黄体ホルモンの土台が脆弱になり、周期が乱れがちになります。

◎ 肝鬱タイプ
ストレスや緊張によって「気」の流れが滞り、排卵~黄体期への切り替えがうまくいかない状態。
感情の波が激しく、生理前の不調やPMSが強い傾向があります。

◎瘀血タイプ
血流が悪く、子宮内の環境が“硬く冷たい“状態。
ホルモンが届きにくく、着床環境が整いにくいと考えられます。

◎気血両虚タイプ
栄養・エネルギー不足による、全体的な「不足体質」。
体温が上がりきらず、高温期が維持できません。

今回のお客さまは、病院で黄体ホルモン補充を勧められ、ルトラールを服用することになりましたが、服用すると頭が重く、吐き気、情緒不安が強くなり中止しました。
初回相談時の問診では、慢性的な疲労感・冷え・ストレス・感受性の高さ・月経血が少なく色が暗いという特徴があり、漢方的には「腎虚+肝鬱+瘀血」の複合体質に該当すると考えられます。
・腎を補いホルモン基盤を強化
・ストレス緩和・気の巡り改善
・骨盤内の血流改善
を中心に、漢方とともに生活養生も徹底アドバイス。
3周期後には基礎体温が整い、高温期は12日へと延長しました。
さらに3周期後、自然妊娠され、現在は安定期を迎えられています。 

漢方の本質は、自分の体で必要とするホルモンを作り、循環できる状態に整えることにあります。

ホルモン剤により一時的な黄体補充に頼るよりも、しっかりと「妊娠しやすい土壌」を培うことが、着床力・妊娠力の根本強化につながります。

一陽館薬局では、「なぜ乱れているのか?」を漢方理論をもとに一緒に探ることから始めます。
もし、高温期に不安がある場合や、なかなか妊娠につながらないとお悩みの方は、ご相談いただくことで改善に向けて具体的な選択肢が見つかるかもしれませんね。

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