経血の塊と不妊の関係
お話する中で「初めて知りました」「普通のことと思っていました」と言われることが多いのが
「生理のたびに出るレバーのような塊」について。
妊活相談の中でもよく聞かれるご相談の一つです。
経血の塊が出たからといって、それだけで妊娠しにくいとはいえません。
しかし、毎回数cm大の塊が出る、経血量が非常に多い、生理痛が強い場合には、妊娠しやすさに関わる病気や体の状態が関係していることがあります。
なぜ経血の塊ができるのでしょうか?
医学的には、生理では子宮内膜がはがれ出血する際に、出血量が一度に多くなると、子宮から分泌される線溶系酵素(フィブリンを分解する酵素)の働きが追いつかず、血液が子宮内や腟内で固まり、塊となって排出されるとされます。
経血の塊が増える原因には、次のような病症が考えられます。
・子宮筋腫
・子宮腺筋症
・子宮内膜症
・子宮内膜ポリープ
・ホルモンバランスの乱れによる過多月経
・流産や化学流産後の出血
子宮筋腫や子宮腺筋症では月経量が増えやすく、大きな塊が出ることがあります。
また、子宮内膜症や子宮腺筋症は妊娠率の低下と関連することが知られています。
漢方では、塊のある経血は「瘀血(おけつ)」の目安の一つとして考えます。
瘀血とは、血液そのものが固まっているという意味ではなく、血の巡りが悪く、正常な生理機能が十分に働いていない状態を指します。
ただし、塊があるだけで瘀血と判断するわけではなく、経血の色、生理痛の程度、月経量、生理周期、舌の状態、冷え、便通などを総合的に確認し、気虚・血虚・腎虚・痰湿などが関係していないかも検討します。
妊娠を目指す人で、毎回大きな塊が出る、生理痛が強い、月経量が極端に多い場合は、まずは一度婦人科で子宮筋腫や子宮腺筋症などの有無を確認しておくことをおすすめします。
そのうえで医学的に異常がない場合でも、漢方では生理は女性の体の状態を映し出す重要な情報源としてとらえ、お一人おひとりの体質に合わせて気・血・水のバランスを整え、妊娠しやすい体づくりを目指します。
経血の塊は「よくあること」ではなく、本来は固まらないはずが、何らかの理由があって塊として排出されているという側面から向き合うことで、適切な妊活への第一歩になることがあります。




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