精子の質も、漢方で変えられる
不妊症には、女性も男性も各々に既定の条件があります。
今回は、男性に注目してみたいと思います。
一般的に、不妊の原因における男性側の割合は以下のように言われています。
男性のみに原因がある場合:約20〜30%
男女両方に原因がある場合:約20〜30%
これらを合わせると、男性因子が関与するケースは約50%前後とされており、男性不妊の主な原因としては、造精機能障害(精子の数や運動率の低下)が最も多く、全体の約80〜90%を占めるようです。
一般的な精液検査でわかるのは、精子の数・運動率・形態といった「見た目の情報」だけです。
ところが最近の研究では、これらの数値がすべて正常範囲内であっても、精子のDNAにダメージがある場合、受精しにくかったり、着床しても育ちにくかったりすることがわかってきました。
つまり、「検査で問題なかった」は「精子に問題がない」とイコールではない、ということです。
男性側の精子の状態は、体外受精の結果にも影響します。
採卵がうまくいき、受精卵もできたのに、なぜか育たないといった場合、精子の質が関係しているかもしれません。
不妊治療の現場でも、男性側のケアが拡大しつつあります。
女性の問題に対し男性の問題がやや控えめになってしまうのは、精子の質に影響する要因が、意外と「見えにくい習慣」にあることも一つではないかと思います。
ここでは、悲観的なとらえ方ではなく、今から変えることができるという先の見通しとして見直してみていただきたいと思います。
精子は約3ヶ月かけて新しくつくられます。
今この瞬間から対策を始めれば、3ヶ月後の精子の状態は今とは違うものになりえることでしょう。
睡眠はその代表です。
精子をつくるホルモンは深夜に分泌のピークを迎えます。
夜遅くまでスマートフォンを見て、交感神経が高ぶったまま眠れていない方は、ホルモン分泌のリズムそのものが乱れている可能性があります。
「眠れてはいる」けれど「質が伴っていない」という状態も、見逃せないポイントです。
お酒については、習慣的な飲酒が精子のDNA損傷リスクを高めるという研究報告があります。
検査の数値が「正常範囲」であっても、DNA断片化率が高い場合は受精後の発育に影響が出ることがあります。
これは一般的な精液検査では調べられない項目です。
繰り返す流産や、受精卵が育たないという経験をされている場合、一度専門クリニックでDNA断片化率の検査を受けてみることも、ひとつの選択肢です。
体温管理も、要チェックです。
精巣は体温より少し低い温度でないと、精子をうまくつくれません。
長時間のデスクワーク、頻繁なサウナの利用、ぴったりとしたボクサーパンツが習慣になっている方は、見直してみる価値があります。
「温める」ことは体に良いのは確かですが、精巣だけは例外で、過度な加温は逆効果になります。
こうした日常の見直しと並行して取り組んでいただきたいのが、体の内側からのケアです。
漢方では、精子をつくる力は「体全体のエネルギーの充実」と深く結びついていると考えます。
仕事の疲れが抜けない、冷えを感じる、眠りが浅いといった状態が続くと、体は「生殖よりも今の自分を維持すること」を優先します。
すると、精子をつくることへのエネルギーが後回しになっていきます。
漢方相談では、体全体の状態をていねいにおうかがいしながら、その方に合った方法をご提案します。
同じ「精子の数が少ない」という状態でも、疲れからきているのか、冷えからきているのか、血のめぐりの問題なのかによって、アプローチはまったく異なります。
「これを飲めば大丈夫」という一律のご提案ではなく、お客さまの体に合わせた方法を一緒に考えていきます。
妊活を「二人のこと」として取り組むご夫婦は、気持ちがずいぶん楽になるとおっしゃる方が多くいらっしゃいます。
どちらか一方が頑張るのではなく、ふたりで同じ方向を向いていることで、”妊活の質”が変わります。
「精液検査で気になる結果が出た」「数値は正常と言われたけれど、何かできることはないか」
そんなご相談も、一陽館ではしっかりお受けしています。
まずは気軽に、お話を聞かせてください。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
※ブログで取り上げて欲しいテーマはInstagramDMまたは公式LINEメッセージにて受付中
◎陽子先生妊活Instagram




この記事へのコメントはありません。