第二子妊娠へ ~人工授精5回の次は?~
お二人目希望のお客さま。
第一子妊娠は自然妊娠でしたので、今回もすぐに授かるだろうと思っていましたが、なかなか恵まれず、産後2年頃から通院を始めました。検査では、子宮にポリープが見つかり、黄体機能不全と診断されました。
ポリープはさっそく切除し、タイミング療法のためクロミッドを服用したところ、卵巣の痛みのような腹痛を感じました。
卵巣の違和感は生理が来る頃には治まっていたため、あまり気にせず、翌月も同様にクロミッドを服用したところ、先周期同様に腹痛が起こり、排卵日も生理も1週間以上遅れて来たのですが、子宮内膜が薄くなってしまったため経血量も少なくなってしまいました。
経血量の多少は、問題ないということで、さらにクロミッドをこれまで同様に5日間服用しましたが、今回は卵胞の育ちが遅いためさらに追加で3日間服用しても育つ気配がないためリセットすることとなりました。
翌周期は、通院を休んでみましたが、排卵は以前に比べ大幅に遅れて、経血量も少ないままです。
「加齢のため」と説明されたものの、このまま治療を再開するのも不安で、迷いながら時間が経過し、半年ほどでようやく生理周期も回復したため治療を再開し、あらためてクロミッドを服用したところ、以前と同様に排卵は1週間以上遅れて子宮内膜も薄いままでした。
男性の精子の運動率も、自然妊娠を臨むには数値が低く、当初から病院で漢方薬を出されて服用するも、改善の傾向はみられません。
この状況の中で人工授精を3回実施してきましたが、妊娠に至らず、さらに人工授精は5回までと告げられ、体外受精を勧められています。
今のままでは、人工授精、体外受精の問題ではなく、自分自身の体の状態として妊娠自体が危ういのではないか、とご相談いただいたのです。
経緯を整理していくと、クロミッドに反応しようとすることが逆に体にとっては負担となり、効果とはかけ離れていくようにお見受けします。
その薬が合わない、というよりも、マイナスに作用してしている状態のようですね。
漢方では、乱れた生理周期や薄くなってしまった子宮内膜と月経血の確保をめざしながら、さらに着床に向けての取り組みが必要となります。
排卵やホルモン分泌を支える「腎」の働きを充実することと、女性のための血を補うこと、さらには男性の元気を高めることを中心に服用を始められました。
生理周期も回復してくると、人工授精を再開されましたが、4回目も生理が来てしまいました。
5回目の人工授精とともに、体外受精のことも気になり始めながらも、通院から離れて割り切って楽しもうと決めた夏休みでの自然妊娠です。
「ちょっと時間かかったけれど、自然妊娠は何よりうれしい」とお客さま。
「病院にいけば良くなる」という漠然としたイメージが離れず、状況を見失い、いつも焦っているというかたもたくさんいらっしゃいます。
漢方を、体だけでなく自分自身も変わる「きっかけ」にしていただくのも、ひとつの選択肢だと思います。
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