漢方的解釈による子宮内膜炎と不妊

不妊治療を受けられている方の中には、「子宮内膜炎」と診断されたケースもあります。

子宮内膜炎とは、子宮内膜に生じる炎症で、子宮内フローラの乱れが影響していると考えられており、急性と慢性の2つのタイプがあります。

「急性子宮内膜炎」は、細菌感染や出産後の感染が引き金となり、下腹部痛や発熱、膿性帯下(膿状のおりもの)などの症状が現れます。
一方、「慢性子宮内膜炎」の背景には、子宮内フローラの乱れが影響していると考えられています。
特に、細菌バランスが崩れた状態が続くと、受精卵が着床しにくくなり、不妊症を引き起こす可能性が高まるといわれます。

子宮内膜炎の診断には、以下のような検査が行われ、検査費用は検査内容や医療機関によって異なりますが、保険適用で自己負担額は以下が目安です。

●問診と内診:初期評価として行われ、感染が疑われる症状を確認します。

●細菌培養検査:子宮内膜から採取したサンプルを培養し、病原菌を特定します。
費用3,000円〜5000円

●子宮鏡検査:子宮内を直接観察し、赤みや白い斑点があるかを確認します。
費用5,000円〜10,000円

●子宮内膜生検:子宮内膜の組織を採取し、顕微鏡でCD138陽性細胞の有無を確認します。
費用3,000円〜8,000円

慢性子宮内膜炎は症状が乏しく、見逃されやすく、原因不明の不妊症で悩んでいる方や、着床不全が続いている方は、必要に応じて検査を提案されることもあるようです。

不妊治療がうまくいかない背景に、実は子宮内膜炎が潜んでいるケースも少なくないと言われますが、漢方的にはどう理解するものでしょうか。

漢方的に見ると、子宮内膜炎は「瘀血(おけつ)」や「湿熱(しつねつ)」が関与していることが多いと考えられます。 
瘀血とは、血の巡りが滞り、古い血や不要なものが停滞してしまう状態を指し、子宮内膜の炎症や着床環境の悪化につながる可能性があります。
また、湿熱は、体内に余分な湿気や熱がこもることで炎症を引き起こし、子宮内の環境を乱す要因となることがあります。

このような新鮮さに欠く子宮環境では、善玉菌の活動も抑えられ悪玉菌の割合が多くなってしまうのも理解できますし、長期にわたり好ましくない環境が続くと炎症が起きるのも無理はないと思います。

つまり、一つの現象だけに注目してその1件のみを改善しようとしても、氷山の一角のようなもので
イタチごっこにしか及ばず、水面下に潜む根本的な体質にアプローチすることが必要だと考えます。

そのため、漢方では 「瘀血を取り除き、血流を改善する」 ことや 「湿熱を取り除き、炎症を鎮める」 ことを重視し、好ましい環境づくりをめざします。

一陽館薬局では、漢方理論にもとづき、抗酸化作用による子宮環境のリフレッシュに適した処方をご提案します。
目先の結果も大切ですが、妊娠してからの体調管理や出産までの体力を見据えて、今できる対策を重ねていきましょう。

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