漢方療法の特長
漢方薬局を始めてシルバーイヤーが見えてきたこの頃、少し大げさですが、子宝漢方を広め、日本の妊活に微力ながら貢献してきた自負を持っています。
不妊相談を振り返りますと、かつて漢方の一時代があり、その後不妊治療専門クリニックも増え、鍼灸や様々なサプリメントなど妊活の幅も拡大されてまいりました。
その中で、よく質問されるのが、漢方とその他の違いについてです。
「摂取する」という部分では、いわゆる成分補給タイプのサプリメントとの違いがあります。
成分補給タイプは、例えば葉酸やビタミン類や亜鉛などミネラル類等が挙げられますが、名前のごとく「その成分」を体の中に増やすことを目的としたものです。
つまり、「その成分」が不足していたため不調だった方には効果的ですが、反面、不足していないのに過剰にとり過ぎると逆に不調をきたす可能性もあります。
また「漢方」の範疇となると、鍼灸との違いがあります。
漢方療法と鍼灸治療は、いわゆる「同じ系統」ですが
漢方療法では可能だけれど、鍼灸の対応外の部分は、「補う」という作用です。
滞りをなくして巡りをスムーズにするために「飲んで体の内から」なのか、「表面からの刺激」なのか、アプローチが異なるため、守備範囲が違うイメージです。
保険適用になり、間口が広がったように見受けられる不妊治療には、それぞれ個々人に見合った進め方を期待されることでしょう。
いずれにしても、どれが正しいとかでもなく、良い悪いでもなく、利用される方々にとって、必要とされる効用が得られることが大切ですね。
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