ようやく授かったとの喜びから一転、流産になってしまう方も少なくありません。
事実を言葉にするのは、まだまだ辛い時期にも、お客さまはご連絡をくださるとき、私も言葉につまることが度々です。
何が、誰が悪かったわけではないとはいっても、後悔の念に気落ちするのも無理はないと思いますし、
次を考えるにしても、これまで以上に不安を感じられることと思います。
体と心が離れてしまいそうになる痛みも伝わってきます。
流産2回となれば、クリニックにかかっていれば「不育症」検査も行われるでしょう。
漢方では、よく挙げられる流産原因を「体質」という面から考えていきます。
体質面では、「卵子の質低下・老化」は「腎」(生命力・精力・生殖力の不足)の働きの不足と考えられます。
もともと体力のないかた、年齢的に体力のピークを通過したかた、不妊治療により卵巣に負荷をかけ過ぎてきた方・・など
卵巣機能に不足が考えられる体質を「腎虚」といい、妊娠維持の根本的な力が足りなくなっているのです。
また、「着床するが育たない」のは、「子宮環境」の不足・不良と考えられます。
つまり、子宮内膜へ栄養や酸素が十分に届けられる血流と新鮮な血液でなければ、着床しづらいだけでなく、
着床してもしっかりと育つことができないといえます。
もともと冷え性や生理痛や基礎体温がガタガタしているような血行不良の状態を「瘀血」といい、
子宮環境向上には、とても大切な条件の一つです。
そして、そもそも「赤ちゃんが育つのに必要とされる体力」が足りない、虚弱な体質の方は
もっとお元気になっていただくことも必要かもしれません。
ご自身が健康であってこそ、よい妊娠を実現できるのではないかと思います。
気力も体力もギリギリのところで頑張っているかたへ、あと半歩のゴールが見えているかたへ、
支えになれたらと思っています。
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