採卵はみんなやってることだから?
もっと早く・・・・・・しておけばよかった、という言葉が日々の漢方相談で多くのお客さまから聞かれます。
「産みたい!と思った時が適齢期」とはいかないのが、妊娠・出産の現実です。
採卵に臨むが卵ができない
卵子の質が低下しており受精しない
受精はしたが分割が進まない
移植しても着床しない
・・・・・・
「卵子の老化」や「卵巣機能の衰え」と理由づけられることから「採卵し続ける」ということで希望を見出そうと頑張っておられます。
先日のお客さまもその一人かもしれません。
今まで本当に健康で体力にも自信があり、多少の疲れも夜寝れば回復するというタイプだったので、まさか自分が不妊治療をすることになるなんて思いもよらなかった、と言われます。
1回の注射でも怖かったのに、毎日しかも自己注射なんて。
薬には縁のない生活だったのに、毎日何種類も服用するだけでなく、副作用も当たり前なんて。
採卵の辛さを相談しても、「みんな、やってることだから」と返されると割り切って心を決めるしかないと、自分の感情を閉じ込めるしかありませんでした。
辛くて情けない思いです、と言われます。
ご相談を受け、なんとかお客さまの想いに寄り添いたく、病院選びについて、検査や治療の進め方、治療と併用する際の漢方、食事や生活養生、さまざまなテーマでカウンセリングを重ねました。
これしかない、と決めつけずにご希望や他の選択肢も知った上で選ぶことも可能であることには、驚かれました。
ご自身の妊娠はもっと主体的でもよいのではないかと思います。
いったんは妊娠をあきらめた人でも、あきらめなければその後に授かる
科学的にはこれ以上は無理とされた人でも、体調が回復する
・・・漢方薬をきっかけに体のリズムや内臓の働きが変わり妊娠される、これも現実です。
なぜこのようなことが起こるのか、と考えてみますと「体と卵はひとつ」ということだと思うのです。
体全体の力が卵にも通じるのではないかと思います。
だから、カラダが老化すれば卵子も老化するし
逆に、カラダがしっかりと機能を発揮できれば、
その時点におけるその女性の最高品質の卵子ができてくるとも思います。
妊娠できるかどうかに仕事やストレスなんて関係ない、
日常生活を変えたくらいで妊娠できるはずがない、
と反論されることもありますが、
今まで通りの自分では、今まで通りの結果が続くのではないか、と思います。
本当に赤ちゃんがほしいと思うなら
自分自身も授かる状態になる必要があると思います。
授かる状態とは、
場合によっては年齢的な要素も関係するかもしれませんが、重ねた年齢は後戻りできないわけですから
今のこの瞬間から未来に向かって少しでも早く
妊娠できるようカラダを整えることと
本来備わった機能をきちんと発揮できるよう
環境も含めた状態を改善すること
これをサポートできるのが漢方薬の働きです。
そしてカウンセリングの時間を大切にして
自分の立ち位置を常に確認し
漢方相談の中での心の交流を持つことにより
ひとりで抱え込まないことも大切だと思います。
漢方とカウンセリングで精一杯お客さまのお力になりたいと思います。
一緒に考え、道を開きましょう。
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