基礎体温は気温変化の影響を受けるの?
史上最短の梅雨、そして最速の梅雨明け。
となると、暑くて長い夏の始まりです。
さっそくの猛暑に戸惑う声も聞かれますが、体温を上回るほどの気温に熱帯夜が続けば、よくご質問いただくのが、基礎体温は気温の影響を受けるのか?というものです。
妊活中の女性にとって、基礎体温の記録は、ご自身の排卵の有無やホルモンバランスを知るための重要な手がかりです。
しかし、日々のグラフをチェックしてみると「今日は気温が高いから体温も上がったのでは?」「クーラーで冷えたから下がったのかも?」と、外気温の影響も気になるところです。
果たして、基礎体温は気温変化の影響を受けるのでしょうか?
結論から言えば、“正しく測定されていれば“ 基礎体温は外気温の影響を受けるものではありません、
基礎体温とは、安静時における体の最も基礎的な代謝による体温のことであり、起床直後・体を動かす前の状態で測ることで、日中の環境要因や活動の影響を除外しています。
そのため、測定条件が一定であれば、たとえ外の気温が真夏日であろうと、真冬日であろうと、大きなブレは生じにくいのが特徴です。
ただし、気温と無関係とは言い切れない条件もあります。
たとえば「冷房で体が冷え切っている」「暑さで寝苦しく熟睡できない」といった状態は、自律神経を介して体温調節やホルモン分泌に影響を及ぼします。
特に漢方では、「寒邪」「熱邪」といった自然の気が体内に入りこむことで、気血の巡りや腎の働きに乱れが生じ、結果的に基礎体温は気温変化の影響を受ける場合もあるといえます。
したがって、外気温そのものが基礎体温に変化を加えるというよりも、「気温の変化に伴う身体ストレスや生活環境の変化」が間接的に基礎体温のリズムを乱すのです。
また、測定環境にも注意が必要です。
エアコンの真下で冷えたまま測る、布団から出たまま測定する、起床時間が日によって大きく異なる、といった不安定な条件では、本来の基礎体温が正しく反映されません。
基礎体温を正しく活用するためには、毎日同じ条件で、できるだけリラックスした状態で測定を継続することが大切です。
しかし、基礎体温を測る目的は、グラフの1日単位のアップダウンを評価することではなく、2週間〜1か月という単位で「周期」の動向を知ることにあると私はお伝えしています。
より精度の高い妊活の実現をめざし、一陽館薬局ではお客さまの基礎体温の特徴から体質や妊娠しづらい要因を見出し適切な漢方をご提案しています。
そして大切なのは、基礎体温には精神面の安定感もしっかり見て取れるという点です。
“起床直後・体を動かす前の状態で測る“しかも“毎日継続“とひと言で言いますが、そう簡単なことではないと思います。
それだけでも、十分な努力ですし、そこそこの緊張を伴うものでしょう。
せっかくの努力を最大限に活用できるよう、カウンセリングではしっかりと確認して、お客さまと共有していきます。
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