不妊原因になりうる病気と漢方
不妊相談の中では、半数以上で何らかの婦人科系トラブルを抱えておられますが、気になるのは「”経過観察レベル”だから大丈夫」「”妊娠には影響ない”から」とご自身の問題意識が低いことにあると感じます。
”現状維持なら”影響がなさそうでも、生理が関係するものについては、悪化する可能性があります。
また、漢方では少しとらえ方が異なります。
今回は、不妊症につながりやすい代表的な病気についてご紹介します。
◎多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
排卵障害を起こす代表的な病気で、卵巣にたくさんの小さな卵胞ができることで、排卵がうまくいかなくなり、月経が不順になったり、無月経になることもあります。
◎子宮内膜症
子宮の内膜組織が子宮以外の場所にできてしまう病気で、進行すると卵管や卵巣が癒着し、卵管が狭窄したり閉塞が生じたりすると、卵子と精子が出会いにくくなる原因になります。
強い生理痛や性交痛がある場合は要注意です。
◎卵管閉塞・卵管狭窄
卵子と精子が出会う場である卵管が詰まっていたり、狭くなっている状態です。
過去のクラミジア感染などの炎症が原因になることも多く、無症状のため気づかないまま過ごして来られ、卵管造影検査などで見つかることがあります。
◎甲状腺疾患
甲状腺ホルモンは、排卵や月経の調整、妊娠の維持にも関わっている大切なホルモンで、過剰に分泌される「バセドウ病」や、不足する「橋本病」などがあると、月経不順や無排卵などが起こりやすくなります。
◎高プロラクチン血症
乳汁分泌ホルモン「プロラクチン」が過剰になることで排卵が抑制され、不妊を誘発することがあります。症状としては、無月経や乳汁漏出などが特徴です。
病気が原因で不妊症になっている場合は、病気の治療を優先せざるを得ない場合もあり、また、早期発見・治療によって妊娠の可能性を高めることも期待されます。
ただし、生理や女性ホルモンの影響を受けるため、いったん手術や生理を止めるなど対策をとっても、再発したり、傷口から癒着が起きたりするリスクもあり、病気の程度により優先度が違ってくるのだと思います。
病気の程度が軽く、妊娠に支障がある状態ではないことは、ラッキーだと思いますが、漢方で問題視するのは、生理や女性ホルモンのバランスにより病気が発生してくる体質についてです。
・どうして排卵がスムーズでないのか?
・なぜ子宮内膜症が発生するのか?
・卵管の通過性を保つために何が必要か?
・ホルモンバランスの偏りが起こる要因は何?
いずれも本来なら起こらないはずの不具合が起きて病気になっており、その病気について良いか悪いか、ということよりも病気の根本を改善することで妊娠率を上げようとするのが漢方です。
一陽館薬局では、体質改善を通じて妊娠しやすい体づくりをサポートします。
冷え、血の巡りの悪さ、ホルモンバランスの乱れなど、お一人おひとりの症状に合わせて整えることができます。
「月経不順が続く」「強い生理痛がある」「妊娠の兆しがない」と感じたら、まずはご相談ください。
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◎陽子先生妊活Instagram
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