プリンのような塊
先日、ピルをやめました、と話されるお客さま。
10年あまり飲んでいたのですが、気分の落ち込みが強く、気づくと家族からも心配されるほどの様子だった、と言われます。
自然の生理が戻るにつれ、手のひらにのる程の塊が経血とともに出るようになり、前回と今回は2日目と3日目には腹痛と貧血がひどく起き上がることができない状態でした。
尋常でない大きさの塊と激痛に不安になり、受診しましたが検査では「異常なし」。
「生理が重いタイプ」と言われただけでした。
処方された痛み止めを飲んでも効果が切れてくると、また痛みが強くなるので痛み止めを飲み繋ぐしかありません。
ピルを飲み始めた理由は生理痛がひどかったことと、仕事が忙しいことに加え休みづらい環境であったためでしたが、これほどの状態が起きたことはなかったそうです。
妊娠を希望してピルをやめたら、こんなに痛くなり、大きな塊が出るなんて、いったい自分の子宮はどうなっているのか、不安でたまりません、と言われます。
病気じゃないけど、普通ではなく、「困った状態」なのですね。
「困った状態」が病気のせいではなく、ご自身に要因があるということです。
これから妊娠を迎えるために大切な生理を、安心できるものに整えることから始めましょう。
生理は、基本的に薬が必要なほどの痛みをともなうものでもなく、明らかな物体と見えるほどの塊が生じることもなく、起き上がることもできないくらい出血するものでもありません。
漢方では、血流が良いから出血し過ぎているのではなく、血流が悪いために固まりやすく子宮内膜等が剥がれる際にも大袈裟になって多量出血にもつながっていると考えます。つまり「瘀血」が生理不調の根底にあるのです。
便利な薬を利用して生活しやすくなりましたが、中には薬のメリットデメリットの理解が偏っている方や、ストレス過多で体調を崩してしまう方も見受けられます。
ご自身にとっての妊活を何から始めるか?
この順番を強引に入れ替えようとしても、また、不可避な問題を飛ばそうとしても、なかなかうまくいかないように思います。
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