生理が枯渇?!
人の動きは、同じタイミングで似通った現象が起きるから不思議なものです。
「あのお客さまは、どうされているかな?」と思い浮かぶと、そのお客さまから久々にカウンセリング予約が入ってきたり、同姓同名のお客さまから同日に問い合わせが来たり、ご縁とは不思議なものです。
ご相談内容も似たようなことがあります。
今回は、不妊治療と生理の関連??とも感じてしまうような現象が立て続けに“ご相談”という形でお客さまから寄せられた件についてご紹介します。
お一人目は、40歳代、保険制限外の妊活となるお客さま。
漢方歴はそろそろ1年半になられますが、年始にコロナに感染されてから、健康状態は比較的スムーズに回復されたようですが、妊活面では卵の成長ペースが遅れたり、高温期が極端に短くなったりするようになり生理周期の乱れが続いたりして、やはりコロナ感染の影響の大きさを感じました。
4ヶ月ほどかかって、採卵を再開され、コロナ感染前のペースが戻りつつあるようでしたが、年齢的にも急ぎたいこともあり、6月から毎周期低刺激で採卵を重ねられました。
コロナ感染前の調子、といっても決して余裕がある状況ではなく、ときに空胞や遺残卵胞などが起こることもありましたから、再開されてもギリギリ境界線上を進んでいるようなご様子が続きました。
この半年で1回は胚盤胞移植ができましたが、なかなか移植までが遠いというのも現実です。
空胞だった先月の採卵から生理が来るのを待つこと1ヶ月、生理が始まる気配がありません。
本来なら生理が来る予定だった2週間ほど前に、ごく少量の出血が見られただけで「生理が来ない」のです。
どうすべきかと悩まれましたが、「全力疾走を続けてきたカラダからのメッセージ」と受けとめて、少しカラダを休めることにされました。
待っていても、いつ生理が来るかはわかりませんが、薬剤で生理を起こしたとしても、体そのものがバランスを崩したままで迎えた周期に良好な卵が順調に育ってくるとは考えられないからです。
お二人目は、前々回周期に移植をしようとした際には黄体ホルモン値が基準よりわずかに低いためキャンセルになり、前回周期は子宮内膜厚が満足するに足りず、キャンセルとなりました。
そして、迎えた今周期、移植前確認で子宮内膜厚は10ミリ以上で、いよいよ移植へ進む際に、これまでは移植前2日間だった黄体ホルモン補充を3日に増やして臨むとの方針を示され、薬剤を増やすことになりました。
結果は、移植時にホルモン値は大幅に基準値を超えていましたが、子宮内膜が6ミリまで薄くなっており、結果、やはり移植をキャンセルされました。
問題は、その後に来た生理が、経血と言える出血は1日しかなく、その量も決して多いものではありませんでした。
子宮内膜の急激な減退の様子からすれば、経血量の減少も想定内のことといえるかもしれません。
子宮内膜の厚さがどうであれ着床には関係しない、という意見もあるようですから、内膜が薄いことと妊娠の可否と関連づけることはできないと思いますが、シンプルに生理が「いつもと違う」「来るはずなのに来ない」というのはとても不安になります。
ご相談いただくお客さまのご様子から、リセットする(薬剤により生理を起こす)ことで、「不安な気持ち」までリセットすることは難しい場合がある、と感じることもあります。
「これも治療の一部」と無理やり気持ちを納めようとしたり、不安な気持ちに気づかないふりをしたりして頑張っている方々へ、漢方という選択肢をお届けできたらなぁ、と思います。
この記事へのコメントはありません。