宿すチカラ
妊活中に生命にかかわる病気にかかり、病気の治療を最優先にしなければならず、妊娠をあきらめざるを得ないほどの状況になられる場合もあります。
タイミング次第では、妊活も大詰めを迎えた段階だったり、ようやく掴んだ陽性判定後だったり、心拍確認後だったり、ツラいのはどの時期でも変わらないとはいえ、やはり、妊娠諸共あきらめる心境は、他人が想像などできないことでしょう。
強い薬の副作用も受け入れ、生理も止まってしまって、自発的な生殖力は期待できないほどの状況にあっても前を向こうとするお客さまの姿勢に、正直なところ痛々しさを感じることもありました。
笑顔が泣き顔に見えてしまう時もありました。
それでも、病気が分かった時に急いで確保された凍結胚を迎える、という強い意志が、穏やかな言葉から伝わってきました。
今回、最後の凍結胚の移植を控え、会いに来てくださいました。
ここまで元気になれたことを喜ぶとともに、静かな移植への意欲は生き続けていました。
しばらくの沈黙期間を経て、「妊娠のお知らせ」をいただいた今日は、ドラマチック過ぎる現実に言葉がありませんでした。
疲弊しきった最初の出会いから、体力を立て直して獲得された妊娠、その喜びも束の間となる重病と妊娠中断のショック、病気の治療を経て数年後に実現した妊娠、壮絶すぎますが現実です。
ぜひとも無事に出産を迎えていただきたいと心から願っております。
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