夏の妊活相談~気虚にご注意を~

「急な暑さにフラフラです・・・」と聞かれることが多くなりました。
春先からの寒暖差に振り回されたところへ、いきなりの熱波に戸惑いますね。

夏は「陽」の気が盛んになり、自然界も体内も「陽気」に満ちあふれる季節です。
「陽気」とは、活動的で外に向かう性質をもち、代謝が活発になりやすなり、血流なども勢いを増します。
冷えると疲れて元気が出ない方には少し楽になる季節かもしれませんが、気温の上昇は体力を消耗しやすく、エネルギー不足(=「気虚」)の状態に傾きやすくなります。

気虚とは、「気」が不足し、体を支える力が足りなくなっている状態を指します。
漢方における「気」とは、生命を維持する根本的なエネルギーです。
呼吸や飲食物の消化吸収、血のめぐり、体温の調節、感情のコントロール、そして妊娠や月経といった生殖機能の維持にも深く関わっています。

特に夏は、発汗が多くなることで、汗とともに「気」(=気力、元気)を消耗しやすく、また、冷房や冷たい飲食物によって、「気」を生み出す脾胃(=胃腸)の機能が弱まることで、気の生成そのものが低下しやすい条件も重なります。

もともとお腹が弱い方は、気虚傾向のタイプと考えられますが、「気虚」になると、体のさまざまな機能がうまく働かなくなり、不足や弱さの症状が現れます。
・慢性的な疲労感、倦怠感が抜けない
・食後に眠くなる、胃もたれや下痢が起こりやすい
・声が小さく力がなく、話すのがおっくうになる
・汗をかきやすく、体がべたつく
・風邪をひきやすく、回復が遅い
・月経量が少なく、排卵がはっきりしない
・基礎体温が全体的に低め、または二相性が不明瞭
・着床しにくく、化学流産を繰り返す傾向がある
夏バテにも同様の症状がみられますが、このような症状が慢性的に見られる場合は、根本的なエネルギー不足「気虚」が背景にある可能性が高いといえます。

妊娠は、生命力の源である「精」の充実と、精を育てる「気血」の安定した循環によって成り立っています。
とりわけ「気」は、卵胞の成長、排卵の促進、子宮内膜の成熟、胚の着床に至るまで、すべての過程において推進力となるものです。
気が不足すれば、排卵のタイミングが不安定だったり、受精しても着床に至らなかったりといった問題が起こりやすくなります。

さらに、気虚が脾の機能低下と結びつけば、栄養吸収が滞り、「血」も不足してきて「気虚血虚」という複合的な体質につながります。
これにより、子宮内膜の発育不全、黄体機能の不十分さ、着床障害といった不妊の原因に繋がるのです。

気虚の改善には、まず「脾胃の養生」が最優先です。
冷たいものの摂りすぎを控え、温かく消化のよいものを中心にすることが基本となります。
十分な睡眠と休養を取り、無理な運動や過剰な発汗にも注意しましょう。

一陽館薬局では、お一人おひとりの体質に応じて、ご相談を承ります。
気虚は病気ではなく、年齢や生理周期のせいにしてやり過ごしがちですが、基礎体温にははっきりと違いが現れます。
日常的には見えにくい「気」の不足をしっかりと見極め、漢方でエネルギーを満たしていくこと(=補気作用)が妊娠力の向上を支えます。

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