生理痛の有無と妊娠までの期間 ~後編~
―――*考察*―――
生理痛が【「ひどい」グループ】では、妊娠までにかかった期間も長く、その7割に流産の経験がありました。さらに、漢方服用後に妊娠した場合でも、4割が流産を経て、最終的に出産に至っています。
生理痛が【「ひどい」グループ】のほうが、妊娠までに長くかかることから、生理痛の度合いと子宮や骨盤内の瘀血の根深さはある程度相関しているといえます。
今回の調査では、【「ひどい」グループ】のほうが平均年齢が38.2歳と、【「なし」または「軽い」グループ】の平均年齢38.9歳よりもわずかに若かったにもかかわらず、【「ひどい」グループ】のほうが漢方服用前の流産経験数が多いだけでなく、体質改善によって妊娠された場合にも流産しやすい傾向にあることがわかります。
流産経験数についても、漢方服用前、服用後のいずれも【「ひどい」グループ】で多く、また【「ひどい」グループ】、【「なし」または「軽い」グループ】ともに、漢方服用前に比べて漢方服用後に流産数が改善していることから、生理痛の原因と考えられる瘀血は、妊娠維持にも影響しているといえます。
漢方による「体づくり」にかかる期間の1つの目安として、「生理痛の有無」は参考になると考えられます(もちろん、他の体質的要因、年齢、既往などを総合的に検討することは必要です)。
―――*結論*―――
生理痛がひどい方は「瘀血」を解消し、子宮環境を整えるためにも早めに漢方による体質改善に取り組まれることが妊娠への近道と考えます。
流産予防の観点からも、不妊治療の効果を出やすくするという観点からも、生理痛をいつものことだからとあきらめてしまわずに『一陽館薬局』にご相談ください。
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