『生理のトラブル』
初夏を迎え、気温が急上昇してまいりました。
暑さによるトラブルが多くなる時期です。
この時期に多いトラブルは、慢性疲労、倦怠感、めまい、のぼせ、頭痛、肩こり、
肌荒れ、便秘、下痢、しびれ、手足の冷え、生理不順など。
多くのトラブルの中でも、妊娠に向けてのお体作りをされている方にとって最も気をつけていただきたいのが、
基礎体温の乱れや普段と違う生理の状態です。
生理の周期や期間はどうですか?
「24日以内、または月に数回おこる」「39日以上、または年に数回しかおこらない」
「2日以内で終わってしまう」「8日以上ダラダラ続く」など、このようなことはございませんか?
基礎体温はどうですか?
「二相にならない」「生理が始まっても体温が下がらない」
「高温期の途中でガクッと下がる(高温期を保てない)」
「全体的に高い」「全体的に低い」など、このようなことはございませんか?
日本産婦人科学会による正常な生理周期とは、25~38日。
期間は、3~7日とされています。
また、基礎体温は、低温期13日~15日、高温期12~14日が理想とされています。
生理予定日を過ぎてもなかなか生理がこない場合や、生理周期が安定しない、経血に塊が混じる、
黒っぽい、粘りがある、生理痛がひどい場合は、どこかに負担がかかっていたり、
何らかの病気が原因となっていたり、身体からSOSが送られているのかもしれません。
生理トラブルの原因は様々ですが、この時期には
・クーラーや冷たい物の摂り過ぎによる、冷えや血行不良
・食欲不振や不規則な生活による、食生活の乱れ
・無理なダイエット
・代謝低下による肥満(運動不足や冷えによる)
・睡眠不足やストレス
・暑さによる体力消耗、過度の疲労
などによることが多いようです。
生理中は体を冷やさないように気をつけて。
「冷え」が血流を停滞させることで、全身のいたるところでうっ血や血の閉塞、
血の凝固が起こることにより、生理の出血が体外へスムーズに押し出されなくなってしまって
生理痛が増すと言われています。
過度の「ストレス」も、自律神経のバランスを乱す原因となり、ホルモン分泌にも影響が出てバランスが崩れ、
生理痛をひき起こすプロスタグランジンの過剰分泌や、痛み物質の大量放出につながることが考えられます。
強いストレスが続くと排卵が崩れてしまうこともあります。
「ダイエット」も原因のひとつです。
摂取カロリーが最低限度を下回る生活が続くと、体が妊娠できる状態ではないと判断し、
ホルモンバランスが崩れ、生殖機能を抑制します。
生理周期は卵胞ホルモン・黄体ホルモンという2つの女性ホルモンの増減によって一定のリズムを保っています。
そのため、どちらか一方のホルモンに分泌不足や過剰分泌が起こると、全体的なホルモンバランスが崩れ、
生理不順を招いてしまいます。
この様な状態が継続すると卵巣機能が衰えてしまい、生理がこなくなってしまうこともあります。
「生理が遅れるくらい大丈夫…」と放置せず、普段の生活を見直したり、
大きなトラブルになる前に身体をいたわってあげるようにして下さいね。
生理中だけでなく、日頃から冷え対策やストレスを溜めない工夫をすることが生理トラブルの改善につながります。
生理中は特に腰周りを冷やさないようにし、締め付ける下着などは避けて
リラックスして過ごすように心がけましょうね。
温かい飲み物を積極的に摂るのもおすすめです。
急激に体重を減らすような間違ったダイエットはせずに、1日3食バランスよく食べて、
十分な睡眠を取りましょう。
ストレスとじょうずに付き合うことも大切です。
たとえばヨガやアロマテラピーなどといった自律神経のコントロールにつながる運動を日常的に行い、
カラダにやさしい生活を心がけてみましょう。
毎月の生理は、女性の体調を知るうえでの大切なバロメーターです。
生理は、知っているようで知らないことがいっぱい。
毎月のことだから慣れてしまったり、他人に相談しにくいので抱え込んでしまったり・・・
でも、生理のトラブルは体からの大切なサイン。
それをガマンしたり、ほおっておいたりすると、妊娠のさまたげになってしまうことも。
生理のトラブルを理解して、からだのSOSを感じましょう!
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