「ビタミンD」の摂りすぎが不妊につながる理由
不妊相談にお越しくださる方のお話の中で「ビタミンD」を摂取されている例が、わりと高頻度に見受けられます。
着床率や妊娠率との関連を示す研究が増えており、不妊治療クリニックでも血中濃度の測定と補充を勧めるところもあるようです。
「日本人女性の多くがビタミンD不足」というデータもあり、妊活中の方がサプリを取り入れること自体は、理にかなった選択と受けとめられます。
ただ、時々少し気になることについて、今回はご案内したいと思います。
ビタミンDのサプリを飲んでおらるお客さまの中には、かなり高用量のものを長期にわたって続けておられるケースもます。
ビタミンDは脂溶性ビタミンですから、水溶性ビタミンと違い、余った分が尿といっしょに体の外へ出ていくわけではなく、脂肪組織に蓄積されていく性質があります。
ビタミンDには腸からカルシウムを吸収する働きを高める作用があるため、飲み続けるほどカルシウムが体内に取り込まれやすくなり、蓄積が続くと、血液の中のカルシウム濃度が過剰になってしまうことがあるのです。
血中カルシウムが慢性的に高い状態になると、今度はそのカルシウムが腎臓や血管の壁に少しずつ沈着していきます。
腎臓はもともと細かいフィルター構造でできている繊細な臓器なので、カルシウムの沈着によるダメージを受けやすく、長期間続くと濾過の機能が落ちてきます。
そうすると、からだの老廃物をうまく排泄できなくなったり、ミネラルや水分のバランスの崩れを招くこととなるのです。
大切なポイントとして、漢方では、「腎」は生殖の根本を司る臓と考えられており、妊娠力の要とされています。
西洋医学でいう腎臓とは少し概念が広がりますが、卵子をつくる力、ホルモン分泌の安定、子宮の発育環境を補う力など、妊娠に直結するはたらきはすべて「腎」の充実から始まります。
ビタミンDの過剰摂取が腎機能に負担をかけ続けた結果、「腎」のはたらきが損なわれていくとしたら、妊活のために飲んでいたサプリが、知らないうちに妊娠を遠ざけていくとしたら元も子もありませんね。
もちろん、ビタミンDそのものを否定したいわけではありません。
不足していれば補うことに意味はありますし、血中濃度を確認しながら適切な量を管理することで、妊娠率に良い影響が出るという報告もあります。
大切なのは「飲んでいる」という安心感ではなく、自分のからだに今どれだけ必要かを知ること、そして何かを足すことで別のどこかに負担がかかっていないかを気遣うことではないでしょうか。
ご自身でサプリを選ばれる際は、1日あたりの用量と他のサプリとの重複を確認してみてください。
一陽館薬局では、サプリや薬だけでなく、今の体全体のバランスをみながら、お一人おひとりの妊娠しやすい体づくりをいっしょに考えていきます。
気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
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