48歳で相談に来られた方のこと
最近、 40代後半の方からのご相談が多いですが、同じようなことを言われることがあります。
今回のお客さまは、不妊治療は41歳から始められ、採卵を何度も繰り返し、思うような結果に繋がらないまま年月だけが経って、気づけば48歳になっていたとのこと。
「もう漢方で何かが変わる年齢ではないと思っているんですが、それでも何かできることがあれば」と複雑な胸のをお話しくださいました。
7年にもわたる妊活の疲れが見て取れます。
私はまず、さまざまなご様子からお話をうかがいました。
治療の経緯だけでなく、眠れているか、冷えはないか、生理の状態はどうか、食事はきちんと取れているかなど、長年の治療の影響も含め、お体がどれだけ消耗しているかを知ることから始めました。
話を聞くうちに、わかってきたことがありました。
治療に集中するあまり、体を休ませることをほとんどしてこなかった、ということです。
採卵の刺激を繰り返し、結果が出ないたびに気持ちを立て直し、また次の周期へと進む。
その繰り返しの中で、気と血は少しずつ、でも確実に消耗し続けられたのでしょう。
漢方的に見ると、気力と血が十分に養われていない状態では、卵巣が本来の力を発揮しにくくなります。
治療の効果が出にくい一因かもしれません。
私は正直にお伝えしました。
「48歳ですから、必ず妊娠がかなうとは申し上げられません。でも今の体の状態を整えることは、何歳であっても前向きな一歩です。まず消耗したお体を回復させることから始めましょう」と。
「不妊治療クリニックを初めて受診した時点で40代でしたから焦りがありました。
医師からもできるだけ早く体外受精を始めたほうがよいと説明され、自分には体外受精しかないと思い込んでいました。
長年、体を顧みずに治療だけを頑張ってきたかもしれません」
と言われました。
妊活は、ゴールに向かって走り続けることだと思いがちです。
でも時に、立ち止まって体を整える時間を取ることが、結果として遠回りにならないこともあります。
特に長く治療を続けてきた方にとって、体の回復は立ち止まっているのではなく、積極的な妊活の一部だと私は思っています。
48歳という年齢は、軽く受けとめることはできません。現実は正直に、でも丁寧にお伝えしていきます。
しかし、諦めたくないというお気持ちがあるなら、一緒に考えることができると思っています。




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