20歳代の気持ち
体外受精4回で妊娠に至らないお客さまのご相談です。
20代だと、どうしても「若い」という先入観を押しつけられることが多く、それなのに妊娠できないのが本当に辛い、と言われます。
判定日に陰性の結果を聞いて悲しくなるのも、生理が来るたびに落ち込むのも辛さは同じなのに、周りからは「まだ若いから大丈夫」と励まされるそうです。
前回の採卵では、8個採れたうち胚盤胞になったのは1個で、その移植も陰性の結果でした。
“ツラさ”も、人それぞれ。
条件も生活習慣も、ご夫婦関係も、皆異なります。
「年齡」は、そのひとつの要因といえますが、年齡が同じでも、生理の様子や体力や体質は、やはり、人それぞれなのです。
後戻りも止めることもできないという点では、年齡は、厳しい条件といえます。
何歳であっても、問題は「妊娠できる体調かどうか」です。
妊娠しづらい状態のままだと、何をやっても授かりにくいでしょう。
不妊治療を受ければ妊娠できるはず、という漠然とした期待感だけで「同じ結果」ばかり繰り返しても、仕方ないのではないでしょうか。
大切なのは、妊娠のための「手段」ではなく、「居心地のよい子宮」です。
まずは、ご自身の「体調」「体力」「生理」が、妊娠しづらい状況にないかを見直し、受け入れ態勢を整えることが、一見遠回りに感じても、最も着実に前進することだと漢方的には、考えています。
せっかく体外受精しても、自然周期より効率が悪いなら、その手段は、今は有効とはいえません。
落ち着いて、妊活の本質から一緒に考えてみましょう。
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