見えない不妊原因を探る〜腎陽虚〜

「妊娠しやすい体」について、漢方では単にホルモンや年齢の問題だけでなく、体の内側にある「気・血・水」のバランス、そして「腎」の働きが深く関係していると考えます。
その中でも、妊娠しづらい体質のひとつとしてよく見られるのが「腎陽虚」という状態です。

まず、「腎」とは西洋医学で言う腎臓の働きを含む概念で、生命エネルギーの源である「精」を蓄え、生殖・発育・老化に関わる大切な臓腑とされています。
特に妊娠や月経、生殖機能においては、「腎」が根本的な役割を担っていると考えられてきました。

「腎陽虚」は、「腎」の「陽」(あたためる力・動かす力)が不足している状態を指します。
陽気が足りないと、体の内側から熱を生み出す力が弱くなり、血流や代謝、生殖機能も低下しやすくなります。
この体質の方は、冷えやすく、疲れやすく、腰や膝のだるさを感じることが多いのが特徴です。

特に「下半身の冷え」は顕著で、手足の先だけでなく、子宮や卵巣といった生殖器も冷えがちになります。
子宮が冷えると、血流も滞り着床しにくくなったり、受精卵の育ちにくさに繋がる可能性もでてきます。
基礎体温では、低温期が長く、高温期の立ち上がりが弱い、あるいは高温期が短いなどのパターンが見受けられます。

「腎陽虚」で一般的にみられる症状
・寒がりで、特に下半身が冷える
・朝起きるのがつらく、いつも疲れている
・腰や膝が重だるい、痛むことがある
・むくみやすく、水っぽいおりものが多い
・性欲の低下や、生理周期の遅れが見られる
・基礎体温にメリハリがない、高温期が短い

腎陽虚になる原因としては、生まれつきの体質に加えて、加齢、長期間の過労、冷たいものの摂りすぎ、慢性的なストレスや睡眠不足などが挙げられます。
特に、冷たい飲食物を習慣的に摂ることや、薄着で体を冷やす生活が続くと、腎の陽気が消耗され、体の深部から冷えが根づいてしまうことにつながります。

腎陽虚の体質改善には、「腎をあたため、陽気を補う」ことが基本となります。
具体的には、温かい飲み物や食事を中心にし、冷たいものを避け、体を内側から温める食材もおすすめです。
また、お腹や腰を冷やさないよう心がけることが大切です。

妊娠のしづらさには様々な要因があり、そのすべてが目に見えるものばかりではありません。

一陽館薬局では、さまざまな側面からお一人おひとりの体質を確認し、妊娠を妨げる要因を具体的にピックアップしていきます。
丁寧な体づくりが着床環境を整え、妊娠維持に有利となります。

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