補気～良い気は、心を癒す～

漢方には、「気」「血」「水」の基本理念があります。
カラダを生かす3要素のうち、「気」についてのお話しです。

今日、つい数日前に出産されたお客さまより、お電話をいただきました。

彼女は、他府県から通ってくださり、お付き合いは3年になります。
定期的に必ずご相談にみえて、季節が変わると不安定になることが多い体調も、カルテを見返さなくても、私は把握しています。幼い頃から体力が弱く、妊活中も体調が安定するまでに時間もかかりました。

40歳を節目に体外受精を決意し、初めての体外受精で妊娠されたのですが、その喜びと同じくらい心配な状態が続きました。マニュアル通りにはいかないのが”妊娠”ですよね。

妊娠中もしっかりと漢方薬を服用しながら、安静に過ごす日々でした。

生まれる直前にも、お電話し、万全の体制で、迎えられた出産の日であったでしょう。

40歳代での自然分娩、母子ともにお元気な安産に、ご家族の方々も本当に安心されたことかと思います。

ほんの2週間ほど前にお話ししたばかりですが、今日の彼女の声は、今までに聞いたことがない新鮮さと覇気を感じました。
ハリのあるしっかりとした言葉には、かつての虚弱な様子は、感じられませんでした。

今日の私は、彼女から良質な｢気｣をいただきました。
元気エネルギーは伝染します。元気・やる気・活気に満ちた人のエネルギーは、接した人にも影響が及び、同じように元気がわいてきます。

これが｢補気｣作用です。

世の中には、気分や健康を害する｢邪気｣というものもあり、これも伝染します。
伝染したら、「気」が病んで「病気」になってしまいます。

｢信じる者は救われる｣のように、自分にとってプラスのエネルギーを貪欲に補給して、気弱になりそうな自分を元気づけてあげてください。

あなたにとっての｢良い気｣も、生活の中でいつもあなたに寄り添っているはずです。

自分を元気にしてくれるエネルギーを、たくさん見つけていきたいですね。