自己免疫性不妊への漢方的対応
体外受精を続けていると、なかなか結果に結びつかない時、自己免疫の関係を挙げられることがあります。
今回は、妊娠に影響が及ぶとされる自己免疫について、漢方ではどう考えるのかをお伝えしたいと思います。
私たちの体には、細菌やウイルスといった外敵から身を守るために「抗体」という防御システムが備わっています。
抗体は、体内で自己と非自己を識別し、非自己を排除しする役割を担いますが、何らかの原因で自己を攻撃するようになった抗体は「自己抗体」と呼ばれます。
その中でも、細胞の核を標的にする抗体を「抗核抗体」といいます。
抗核抗体にはさまざまな種類があるようですが、不妊と関連が指摘される抗核抗体には、抗セントロメア抗体 (ACA)や抗リン脂質抗体などとされます。
効果的な手立てがなく、難しい問題とされますが、医学的なアプローチだけでなく、漢方でも対象となる体質調整を加えることで,少しでも確率を上げることに貢献できればと考えています。
免疫のトラブルに対して、漢方でのアプローチは、卵子がつくられる生命力の根源である「腎」を補い、しっかり機能できるようにサポートします。
セントロメア抗体の場合は特にこの補腎がポイントになります。
また、抗リン脂質抗体では血液凝固に関わる瘀血の改善が重要です。
瘀血は、代謝が悪くなり老廃物を溜め込んでしまうことで「血」の質が低下してしまいます。
血行も滞り、内臓機能や体の調整機能も効率が悪くなり、漢方ではさまざまな病気を生むもとと考えられています。
「補腎」と「駆瘀血」を中心に、免疫を整えることをめざしますが、妊娠においては、何よりも生理周期の安定や年齢的影響をしっかりケアすることが大切です。
漢方では、バランスの不調は、ある日急にバランスが崩れるて不調になるのではなく、ほんの少しずつ、気づかないくらいのズレが年月をかけて積み重なった結果であると捉えます。
検査結果に現れない変化や感覚は、根拠がない不確定なものといった見方もあるかもしれませんが、西洋医学的な不確定という根拠は漢方の得意分野です。
お力になれれば何よりです。




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