“着床しにくさ“は、卵子の質の問題?
検査では異常がなくても、体外受精でも顕微授精にしてもうまくいかない場合、どうすればよいかと心を痛めるかたも多いのではないでしょうか。
年齢だけの問題とも言い切れず、30歳代でも大きな壁となっているケースもあるようです。
「受精はするのに着床しない」
「胚盤胞まで育つのに結果につながらない」
さらに
「卵子の質が良くないと言われた」
「採卵数は取れてもグレードが安定しない」
「受精したが胚盤胞まで育たない」
というご相談も増えています。
お悩みの解決の糸口として、ぜひ見直していただきたいのが漢方の視点でとらえる「瘀血(おけつ)」 です。
漢方では、子宮も卵巣も「血(=けつ)」によって養われると考えます。
血が十分にあり、しかも滞りなく巡っていることが、質のよい卵子が育ち、着床しやすい子宮環境を整えるポイントになります。
瘀血は「着床」だけでなく「卵子の質」にも影響します。
瘀血とは、ひとことで言うと、“血の流れが悪くなり、古くなった血が様々な場所に停滞している状態“です。
ただし、一般的にいう血行不良と少し違うのは、血の「質」と「流れ」の両方が滞っている状態を指すことです。
卵子は、排卵の直前だけでなく、数か月以上かけて卵巣の中で育つ細胞です。
その間、卵巣に十分な血流が届かないとしたら
・卵子に必要な酸素や栄養が不足する
・ミトコンドリアの働きが低下する
・成熟の過程がスムーズに進まない
といった影響が出やすくなります。
つまり瘀血だと、卵子の「育つ環境」そのものが好ましいとは言えなくなるのです。
瘀血にはタイプがあり、体質に応じて捉えることが大切です。
ストレスや緊張が続くことで起こる瘀血では、自律神経やホルモンバランスが乱れやすく、排卵の質が周期によって安定しにくいため、採卵のたびに結果のばらつきが出るタイプです。
冷えが原因となる瘀血では、卵巣や子宮への血流そのものが低下しますので、代謝が低下し卵子の生命エネルギーも弱まりやすく、「数は取れるけれど、質が伴わない」というリスクが高まります。
また、血が不足しているタイプの瘀血では、卵子や子宮内膜を育てるための材料が足りないため、卵子の成熟が不十分になりやすく、着床や妊娠を維持する力が弱くなる傾向が見られます。
卵子と子宮は、同時に整える必要があります。
体外受精だと、まずは採卵で「卵子の質」、そして移植時には「着床環境」と治療ステップによりどちらか一方に注目しがちですが、漢方ではこの二つは切り離せないと考えます。
血の巡りが整ってくると、
・卵子の育ち方が安定してくる
・採卵結果のばらつきが減る
・子宮内膜の状態が整いやすくなる
・着床しやすい周期が増えてくる
といった変化が同時進行で期待できます。
これは、卵巣と子宮の「血流環境」が同時に改善してきたことをあらわしていると考えられます。
一陽館薬局の妊活漢方は「巡りの質」を重視します。
「血」を“流すだけ““補うだけ“といった単純な方法ではなく、瘀血を生じる原因、体力、年齢、採卵や移植の経過、生活環境まで丁寧にうかがい、卵子が育つ環境づくりと着床しやすい子宮づくりを同時に進めていきます。
「もうできることはないのでは」と感じている方こは、一度、血の巡りという根本から見直してみてください。
一陽館薬局では、赤ちゃんが安心して着床してくれる環境づくりを、漢方の専門的な視点からしっかりサポートしています。
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