男性妊活こそ漢方をおすすめする理由

妊娠を担う以上、女性が主体的に向き合うことは避けられませんが、最近はご夫婦が目線を合わせて妊活を捉えるご夫婦が多くなりました。

精液検査やひと通りの検査を受け、医学的には異常がないとされても、やはり「妊娠させる精子」については、とても気になるテーマでしょう。

まと、精液検査で結果を指摘されて初めて、自分のこととして考え始める方も多くいらっしゃいます。

今回は、繊細な「男性妊活」について、漢方的な考えを取り入れながらご案内したいと思います。

実際にご夫婦でご相談にお越しくださるお客さまから、
「男性は何をすればいいですか?」
という質問をいただくことがあります。

精子は毎日作られていますが、健康な精子へ成熟するまでには約70~90日かかります。
今日の睡眠や食事、ストレス、運動習慣、疲労の積み重ねが、約3か月後の精子につながっていると考えられるのです。

男性妊活で大切なのは、どうすれば精子が増えるか、運動率を上げるには何をすればいいか、ということを追いかけることよりも「良い精子を作り続けられる体」を整えることだと考えます。

そして、漢方は、この体づくりを得意としています。

現代男性の精子力が低下しやすい理由
不妊の原因は女性だけではなく、男性側にも関係することが多いとされています。
近年は、精液検査で
・精子の数が少ない
・運動率が低い
・正常な形態の精子が少ない
精液検査で結果を指摘されて初めて、自分のこととして考え始める方も多くいらっしゃいます。

精子力に影響すると考えられている要因には、次のようなものがあります。
●加齢
年齢とともに精子DNAの損傷率が高くなることが報告されており、受精能力へ影響する可能性があると考えられています。

●酸化ストレス
喫煙、睡眠不足、肥満、慢性的なストレスなどは活性酸素を増やし、精子へ酸化ダメージを与えやすくなります。

●肥満・生活習慣病
肥満やメタボリックシンドロームは男性ホルモンのバランスに影響し、精子形成にも関係すると考えられています。

●長時間の座り仕事・熱
精巣は体温より2~3℃低い環境で働く臓器です。
長時間の座位や高温環境は精巣の温度を上げ、精子形成へ影響する可能性があります。

漢方では「精子は腎精から生まれる」と考えます
漢方では、生殖機能は「腎(じん)」が担うと考えます。
ここでいう腎とは腎臓そのものではなく、成長・老化・生殖・生命力を支える働きをしています。

そして、精子や卵子のもととなる生命エネルギーを「腎精(じんせい)」と呼びます。
過労、睡眠不足、加齢、慢性的なストレスなどが続くと、腎精が消耗しやすくなり、生殖機能にも影響すると考えるのが漢方の基本であり、「精子を作る力」を養う体質改善を重視します。

漢方で目指す男性妊活
お一人おひとりの体質を見極めながら、
補腎(生殖機能を支える力を補う)
補気(エネルギーを補い、疲れにくい体へ導く)
補血(栄養豊かな血を養う)
活血(血流を整える)
などを組み合わせ、精子を育てやすい体づくりを目指します。

精子は約3か月かけて成熟するため、体質改善も継続して取り組むことが大切です。

〈一陽館薬局での症例〉
38歳男性。
精液検査では、精子運動率が低下
という結果でした。

仕事は深夜まで続くデスクワークで、慢性的な疲労があり、胃腸も弱く、冷えを自覚されていました。

漢方では「腎虚」と「気虚」を中心と考え、体質に合わせた漢方薬と生活習慣の見直しをアドバイス。
約4か月後の再検査では精子濃度と運動率の改善がみられ、その後、自然妊娠に至リました。
※症例は一例であり変化については個人差があります。

男性も「体づくり」が妊活の第一歩
妊活は女性だけが頑張るものではありません。
男性の体づくりも、ご夫婦の妊娠力を高める大切な取り組みの一つです。

精液検査の結果が気になった方、体外受精や顕微授精を予定している方、将来の妊娠に向けて今から準備したい方も、精子が育つ約3か月を意識して体を整えることには大きな意味があるはずです。

一陽館薬局では、精液検査の結果だけでは分からない体質やライフスタイルまで丁寧にお聞きし、お一人おひとりに合わせた漢方をご提案しています。

ご夫婦で一緒に体づくりに取り組むことが、新しい一歩につながるのではないでしょうか。

漢方薬・生薬認定薬剤師 樫谷陽子

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