流産からもう一度前を向けるまで
流産を繰り返している方の心の痛みは、単純なものではないと思っています。
流産が2回続けば「反復流産」、3回以上繰り返せば「習慣性流産(不育症)」と呼ばれます。
病院では、染色体検査、抗リン脂質抗体、子宮の形態異常、凝固異常など、さまざまな検査が行われます。
原因が見つかれば対処の方針も立てやすいのですが、実際には検査をひととおり終えても「これといった原因はありません」という結論に至るケースもあります。
原因不明という言葉が、どれほど途方に暮れるものか・・
今回は、「何かが悪いなら直す方法があるかもしれない。でも、何もないと言われると、どうすればいいのかわからない」とご相談いただきました。
西洋医学の検査では「何が壊れているか」を探しますが、漢方では真逆の見方、つまり「妊娠を迎える力が、今どのくらいあるか」という側面からとらえます。
胚が着床し、心拍を刻み、やがて赤ちゃんとして生まれてくるまでの過程を支えているのは、母体の「育てる力」です。
漢方ではこれを、腎・肝・脾の三臓のはたらきと、気血の充実によって成り立つものと考えます。
腎は、生命の根本を蓄える臓で、妊娠を維持するための「精」を管理しています。
腎の力が弱ると、受精卵を宿す体力そのものの不足につながります。
肝は、血を蓄え、全身に巡らせる臓で、ストレスや疲労で肝が乱れると、子宮への血流が滞り、胎児を育む環境も不安定になります。
脾は、食べたものを気血に変える臓ですから、消化吸収の力が弱いと、どれだけ栄養をとっても体の材料にならず、腎や肝を支えることもできません。
流産を繰り返している方の体質として、多くの場合、この三臓のいずれか、あるいは複数に問題を抱えておられます。
また、瘀血(おけつ)や気滞が絡んでいるケースもあり、子宮内の血流や血液の質に影響している場合もあります。
流産が続くのは、その方の体が「赤ちゃんを拒絶している」わけではなく、妊娠できているということ自体、卵子の質も、受精の力も、ある程度備わっているということだと考えられます。
課題は「宿すこと」ではなく、「育て続けること」にあり、漢方が貢献できることがある、と私は考えています。
流産は身体的にも、精神的にも、大きな消耗を伴うことでしょう。
出血による血の損失、ホルモンバランスの乱れ、そして精神的ダメージは、漢方でいうと「気血の消耗」にあたります。
一陽館薬局ではご相談の際、流産後の経過期間と体の回復状況をお尋ねします。
まず消耗した気血を補い、腎の力を整え、子宮環境を整え直すことを優先します。
体調が整ってきたところで次の妊娠に向けた準備を進めることが結果的に効率良く妊娠につながる例をたくさん経験してきました。
ひと言で「習慣性流産」という状況にある方でも、体質はお一人おひとり異なります。
漢方相談では、基礎体温の波形、月経の状態、睡眠や消胃腸の調子、ストレスのかかり方など、できるだけ丁寧にお話を聞かせていただきます。
何をどう整えているか、自分の体の変化を感じながら積み重ねていくことが、次の一歩への力になると思っています。
反復流産・習慣性流産でお悩みの方、どうぞ一陽館薬局にご相談ください。
ご相談の際は、基礎体温表や病院の検査結果をお持ちいただくと、より適切なご案内ができます。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
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