夏瘀血と妊娠力~暑さで生理痛がひどくなっているかたへ〜
冷えると悪化しやすい生理痛。
冬場はカイロを貼ってしのぐ方もいらっしゃると思いますが、夏の生理痛はどうでしょうか。
今年のように暑さも厳しいと冷房も強めのところが多く、”暑い夏ほど冷え対策も重要”といえます。
ただし、生理痛は冷えが悪化の要因となるばかりでなく、暑さも関連することもあります。
夏は汗で水分が奪われやすく、血液が濃く粘りやすくなります。
漢方でいう「瘀血」(=血の巡りが滞る状態)が起こりやすく、子宮や骨盤内の血流障害が強まります。
さらに、暑さで体に熱がこもると炎症反応が高まるため、痛みがより強く起こりやすい背景もあります。
漢方的にみた生理痛の主な原因は以下の3つがあげられます。
◎瘀血タイプ(血の滞り)
経血に塊が多く、刺すような痛み。夏の脱水や炎症で悪化。
◎寒凝血瘀タイプ(冷えによる血の滞り)
冷房や冷たい飲み物で下腹部が冷えて痛み、温めると楽になる。
◎気滞タイプ(気の巡りの停滞)
ストレスや自律神経の乱れで気血の流れが滞る。
一陽館薬局での調査では、生理痛が【「ひどい」グループ】の女性は、妊娠までにかかる期間が長く、その7割に漢方開始前に流産経験がありました。
さらに、漢方服用後に妊娠しても流産されるケースもあり、生理痛の解消に伴って最終的に出産に至っています。
興味深いことに、このグループの平均年齢は38.2歳で、【「なし」または「軽い」グループ】の38.9歳より若いにもかかわらず、流産経験数が多い結果でした。
これは、生理痛の度合いと瘀血の根深さが妊娠力や妊娠維持力に関連している可能性を示唆します。
今回はやけに生理痛がひどいと感じられたら、なんらかの影響で血の巡りがスムーズでないと受けとめて生活や食事、運動などを見直してみましょう。
その生活改善こそが妊娠に向けての体づくりといえるはずです。
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