安定した生理周期の真実〜無排卵とは〜
“生理が順調であれば問題ない“と思いながら過ごしてこられた方もいらっしゃると思いますが、ときに“排卵していないのに生理が来る“というパターンも見受けられます。
いわゆる「無排卵月経」について、ご自身の生理を注意して見てみると、何らかのサインが現れていることもあります。
排卵を伴う月経と無排卵月経では、基礎体温のパターンにも現れます。
・以前より生理痛がなくなった
・出血量が極端に少ない
・周期が25日未満または40日以上
・出血が10日以上続く
・基礎体温が2相に分かれない
これらの体調変化は、“無排卵月経”の可能性も考えられます。
「無排卵月経」は、卵巣で卵子が排卵されないまま月経様の出血が起こります。
健康な女性でも年に数回程度の無排卵周期があることは珍しくありませんが、それが慢性化する場合は注意が必要です。
本来、女性の月経周期は視床下部-下垂体-卵巣からなるホルモンの指令系統によって調整され、月経の中間で排卵が起こります。
しかし、ホルモンのバランスが乱れると卵胞の発育や排卵が正常に行われず、排卵のないまま子宮内膜が不安定に剥がれ落ち、出血することがあります。これが「無排卵月経」と呼ばれる状態です。
見た目には「月経が来ている」と思いがちですが、実際には排卵が起きておらず、妊娠に必要な卵子が排出されていないため、放置していると不妊や他の婦人科疾患のリスクになることもあります。
無排卵の原因はさまざまですが、主な要因はホルモンバランスの乱れです。
現代女性に多いストレス、過労、睡眠不足、過度なダイエット、冷えなどは、脳から卵巣へのホルモン指令を妨げ、排卵のメカニズムを狂わせます。
また、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や高プロラクチン血症、甲状腺機能異常など、ホルモン系の疾患が背景にあるケースもあります。
これらの病態は、不妊の原因としても注目されているため、早期の対処が大切です。
漢方では、無排卵を単に「排卵がない」という現象だけでなく、体質やバランスの崩れととらえ身体の内側から根本的に整えることを重要視します。
代表的な体質としては、腎虚(生命エネルギーの不足)、肝鬱(ストレスによる気の停滞)、痰湿(水分代謝の滞り)などが挙げられます。
一陽館薬局では、無排卵月経についてのご相談も承ります。
お一人おひとりの体質に合った漢方薬を用い、自然な排卵を促すよう整え、また、冷えやストレスのケア、食事、睡眠なども具体的な改善をアドバイスしています。
※ブログで取り上げて欲しいテーマはInstagramDMまたは公式LINEメッセージにて受付中
◎陽子先生妊活Instagram
この記事へのコメントはありません。