妊活中のセルフケア〜胃腸のトラブル編〜
妊活に向き合うご夫婦で多い体質が「お腹が弱い」タイプです。
”卵子の質”や”精子の運動率”や”着床”など、気になる条件はさまざまですが、それらを支える「胃腸の働き」は妊活とは”別の事”として見過ごされている場合もあります。
しかし、妊活中の体づくりは、「食べること」から始まるという見方もできるくらい大切な事です。
漢方では、食物そのものが最高の薬とされ、体質を整え、健康を守るための「食養生」という考えがあります。
今回は、身近な食材でできる胃腸ケアについて考えてみます。
妊活中にも取り入れやすい、やさしいセルフケアとしてご活用ください。
タイプ別にご自身に当てはまる項目をチェックしてみましょう。
1. 食が細く、太れない。体力がなく、風邪をひきやすい。低体温・低血圧気味。
2. 梅雨や夏になると、むくみ・食欲不振・下痢・頭痛など体調が乱れやすい。
3. 年中冷えがあり、冷たいもので胃痛・下痢を起こしやすい。
4. 食欲旺盛で早食い傾向。口内炎やニキビができやすい。
5. 夜遅くの食事が多く、お酒や脂っこいもの・甘いものが好き。
6. 生活が不規則でストレスが多く、胃酸過多や喉のつかえ感がある。
さて、チェック内容に該当するタイプ!胃腸トラブルと食養生に付いてまとめます。
① 胃腸が弱く、生まれつき虚弱タイプ
=「脾胃気虚」
食べても太れず、体力がつかない方は、もともと消化吸収する力が弱いタイプ。
山芋・キャベツ・レンコン・大根など、消化が良くて栄養になる食材を中心に摂りましょう。
妊活中は体力と気力の土台を作ることが大切ですから、お腹に力を養い補気して胃腸を元気にすることを目的に漢方薬を取り入れ、じっくり体質改善するのもおすすめです。
② 湿気に弱く、むくみやすいタイプ
=「水湿困脾」
梅雨から夏にかけて、湿気に弱く食欲不振や頭の重だるさを感じる方はこのタイプ。
冬瓜・とうもろこし・そばなど、体の余分な水分を排出してくれる食材がおすすめ。水分のとりすぎにも注意しましょう。
③ 冷えによる胃腸トラブルが起こりやすいタイプ=「脾胃虚寒」
冷たい飲食物でお腹を壊しやすく、吐き気や胃痛が出やすい方は「冷え」が原因。
シナモン・クローブ(チョウジ)・乾燥ショウガ・山椒など、体を温めるスパイスを料理に上手に取り入れて、胃腸を内側から温めましょう。
④ 食欲が強く、胃に熱がこもるタイプ
=胃熱
つい食べすぎてしまったり、口臭や便秘、湿度の高い時期に肌荒れを起こしやすい方はこちら。
ニガウリ・サニーレタス・小松菜・緑茶など、胃にこもった熱を冷ます食材を意識しましょう。
食事は野菜からゆっくり、よく噛んで食べましょう。
⑤ 食べすぎ・飲みすぎが続いているタイプ
=「大腸湿熱」
お酒や甘いもの・濃い味の食事が多く、ベトベトした便や肌トラブルが出やすい方は、体に「湿」と「熱」が溜まっています。
海藻・はと麦・緑豆・貝類など、体をクールダウンしてくれる食材を取り入れましょう。
生活習慣そのものの見直しも大切です。
⑥ ストレスで胃腸の調子が乱れるタイプ
=「肝脾不和」
不規則な生活や人間関係のストレスで、自律神経が乱れ、胃もたれや喉のつかえ感がある方はこのタイプ。
刺激物や脂っこいものは控え、菊花・シソ・ゆず・レモンなどの香りで心身をリラックスさせてあげましょう。
どのタイプでも共通しておすすめなのが、美味しくおだしをとった、薄味の料理です。
湿度が高く、胃腸に負担のかかりやすい日本の夏こそ、体にやさしい食事と養生で、効果的に妊活を進めたいものですね。
先人の知恵を味方に、自分の体とやさしく向き合ってみてはいかがでしょうか。
一陽館薬局では、漢方理論にもとづき体質に合った漢方薬と生活改善のアドバイスとともに、食事による体づくりを大切にしたご相談を承ります。
同じ”お腹が弱い”と言っても、症状もライフスタイルもお一人おひとり異なります。
ぜひ、体質のタイプを参考にしながら、効率良く体づくりを進めていただきたいと思います。
※ブログで取り上げて欲しいテーマはInstagramDMまたは公式LINEメッセージにて受付中
◎陽子先生妊活Instagram
この記事へのコメントはありません。