妊活における「高プロラクチン血症」とは

不妊検査の結果を見て、「高プロラクチン血症」という言葉が気になっている方もいらっしゃると思います。
排卵障害や生理不順の原因として見つかることが多く、妊活中の方にとっては無視できない検査値です。

今回は、医学的な背景と漢方的な見方を整理してお伝えします。

プロラクチンは脳下垂体から分泌されるホルモンで、本来は産後の授乳期に多く分泌されます。
このホルモンには、排卵に関わるLH・FSHの分泌を抑える作用があります。
そのため、授乳中でもないのにプロラクチンが高い状態が続くと、排卵が乱れたり、黄体機能が低下して高温期が短くなったりします。
自覚症状が出にくいため、検査で初めて気づく方も多いようです。

原因としてよく見られるのは、ストレスや睡眠不足による機能性のもの、甲状腺機能低下症との合併、そして脳下垂体の腺腫(プロラクチノーマ)です。
プロラクチンが高い場合は甲状腺の数値も合わせて確認することも大切になります。

婦人科では、薬で数値をコントロールすることが多く、排卵が回復して妊娠につながるケースもあります。
ただ、数値が正常化しても体全体のホルモン環境が整うまでには時間がかかることがあり、「数値は戻ったのに妊娠しない」という状況になることもあるようです。

漢方では、高プロラクチン血症を「腎・気・血のバランスの乱れ」として捉えます。
特に、慢性的な疲労やストレスで気の流れが滞っている方に多く見られます。
漢方相談では、基礎体温の形、生理の状態、体全体の症状を丁寧にうかがいながら、排卵しやすく着床しやすい体質をつくることをめざします。
数値を直接下げることではなく、体の調整力そのものを整えることが漢方の役割です。

そしてもうひとつ、プロラクチンは日常生活との関わりが大切になります。
ストレスや睡眠と密接に関係しており、採血前の緊張だけで一時的に値が上がるほど敏感なホルモンですから、妊活中に頑張りすぎることで体が疲弊し、それ自体がホルモンバランスを乱す要因になることもあります。
睡眠・食事・休息という基本的な生活の質が、ホルモンバランスの維持につながります。

「数値は改善したけれど、まだ妊娠に至らない」「ご自身のホルモンバランスを整えたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
お体の状態を丁寧に見ながら、適切な漢方処方と必要な生活改善を一緒に考えご提案いたします。

妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。

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