妊娠を阻止するのはホルモン?
「ホルモンバランスの乱れ」
頻繁に耳にするキーワードかもしれません。
女性の体の中では「妊娠を助けるホルモン」と「妊娠を妨げるホルモン」が、常に綱引きをしているような状態といわれます。
中でも、知らず知らずのうちに“妊娠を阻止する”方向に働いてしまうホルモンがあります。
代表的なのは、ストレスホルモンとも呼ばれる「コルチゾール」です。
精神的・肉体的ストレスを受けると、副腎から分泌され、体を守るために働きます。
しかし、過剰になると、脳からのGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)の分泌が抑えられ、結果、排卵を促すFSHやLHの分泌が乱れ、排卵障害や黄体機能不全を招きやすくなります。
つまり、慢性的なストレスは”「排卵を止める」=妊娠を阻止する方向”に体を動かしてしまうのです。
もう一つ、近年増えているのが「栄養不足によるホルモン抑制」です。
体脂肪が減り過ぎると、脳は「妊娠に適した状態ではない」と判断し、排卵をストップします。
これも、命をつなぐための防御反応でもあります。
女性の体はとても賢く、「飢餓状態では新しい命を守れない」と感じると、自然とホルモンを止めてしまうのです。
そして、よく知られているのが「プロラクチン」です。
本来は授乳期に分泌されるホルモンで、母乳を作る大切な役割を担っています。
ところが、ストレスや睡眠不足、薬の影響などで妊娠していないのにプロラクチンが上がると、排卵が抑えられてしまいます。
実際、血中プロラクチン値が高めの方は「生理が不順」「高温期が短い」「排卵しづらい」などの兆候が出やすく、漢方相談でもよく見受けられます。
漢方では、これらの状態を「気の滞り」「腎虚」「血虚」などの体質に結びつけて考えます。
たとえば、ストレスでコルチゾールが高い人は「気滞」、冷えやエネルギー不足は「腎陽虚」にあたります。
体と心は関連しており、バランスを整えることで、脳‐卵巣‐子宮のホルモンのリズムをスムーズに戻すことができるのです。
現代の女性は頑張り屋さんが多く、知らず知らずのうちに「ストレスホルモン」が優位になってしまうことがあります。
頑張りを少しだけ控えて、安定したホルモンバランスをキープしてが妊娠しやすい環境をつくってあげましょう。
一陽館薬局では、「妊娠を阻止するホルモン」を問題視するよりも「妊娠を助けるホルモン」が伸び伸びと働けるように整えていくことを後押しします。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
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