妊娠に向けて押さえておきたい体質的ポイント
漢方で体質改善と言いますが、どのような体質を改善するとよいのでしょうか。
不妊相談で、漢方的に女性側の問題点として指摘することが最も多いのが「瘀血」です。
「瘀血」とは、漢方で体質を表す言葉ですが、血行不良のもとになる血の質や体の冷え、老廃物のため込み、ストレスや疲労など代謝が悪くなる要因などを総合的にとらえます。
根底に「瘀血」があることで、女性の「血の道症」という婦人科系のトラブルや不定愁訴も起こりやすくなります。
今、不妊相談にみえる世代は、飽食時代のデメリットとして糖質や脂質や化学添加物などの摂取が日常的でどうしても血が汚れやすい環境にあるうえに、とにかく忙しく活躍の場も多いため、その分ストレスも多く疲れも顧みず無理を重ねていることも多くなり、ほとんどのかたに「瘀血」が当てはまります。
「瘀血」は日常の健康にも生理にも影響します。
生理痛、生理不順の大半は「瘀血」が関係していますし、基礎体温が不安定だったり、原因不明不妊や良い卵であっても着床しない、流産してしまう、などにも関係しているように見受けられます。
もちろん、妊娠するかどうかは、1つの条件で決まることではありませんので、瘀血が不妊原因のすべてであるとはいえません。
ですが、生理痛がなくなり、経血がサラッと鮮やかになり、生理周期が安定してきたら基礎体温も整い、何年もの間、妊娠できないままだったかたが、妊娠に至るということがあるのも現実です。
漢方では「瘀血は万病のもと」という感覚で、カラダそのものを新鮮で本来の働きがおこなわれることを重視します。
子宝漢方による体づくりの基本として、まずは瘀血の解消ということが、妊娠前後も出産前後も最優先課題なのです。
瘀血は、血管に血栓が形成されるのと同じように、年月を重ねるほど、より重く粘り流れにくくなっていきますので、いつか赤ちゃんが欲しいと思う女性は、できるだけ早くから「瘀血」体質のケアを始めることをおすすめします。
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