夏の妊活〜食養生で整える心と体〜

夏は「陽気」が極まる季節です。

自然界が勢いを増すように、私たちの身体もまた、「陽」の気が活発になり、熱を体外へ放出しようとします。
この自然な流れに逆らわず、「発汗によって陽気を適度に発散させること」が、夏の体調管理の基本とされています。

しかしこの時期は、暑さにより食欲が落ちたり、つい冷たい飲食や冷房に頼りがちになったりと、妊活中の身体にとっては影響を受けやすい条件も重なります。

とくに注意したいのが、胃腸の冷えと胸部の熱こもりです。
夏は汗を大量にかくことで体内の水分と共に消化液も消耗しやすくなり、消化機能が低下します。
そこに冷たい食べ物や飲み物が続くと、胃腸が冷え、吸収・代謝の力が弱まり、結果として下痢や食欲不振、だるさなどを招きます。
妊活において、胃腸の健やかさは「脾」の働きと直結し、栄養吸収やホルモンバランスの安定にも影響するため、特に丁寧に守っていきたい部分です。

また、夏に「心(しん)」の陽気が発散されずに胸にこもると、不眠や焦燥感、動悸などが現れやすくなります。
漢方では「心は血を主り、神を蔵す」とされ、精神的な安定と子宮の働きにも深い関係があります。
この時期の“心を養う”養生が、体の奥から安定感を生み、妊娠しやすい身体づくりを支えています。

心を養う食養生としておすすめしたいのが、「苦味」と「酸味」の意識です。
苦味は「心」に入り、涼血(血を冷ます)や清熱の作用があるため、体内のこもった熱を鎮め、心身を落ち着けてくれます。
代表的な食材には、苦瓜、冬瓜、苦茶、緑豆や赤小豆などがあります。
一方、酸味は適度にとることで汗の出過ぎを防ぎ、体液の流出を抑えるとともに、脾胃の働きを助けます。
梅干しや酢の物などは食欲を促進し、だるさや疲労感の緩和につながります。

反対に「甘味」は湿気を溜めこみ、過剰になると脾を損ないます。
夏は湿度が高く、水分代謝が滞りやすいため、冷たい甘いドリンクやアイスなどのとりすぎは控えめにし、身体の水分循環をよくするためにも、温かいお粥や煮物、スープなどで胃腸をやさしくいたわる工夫も意識したいですね。

夏は開放的で楽しい季節ともいえますが、その一方で妊活中の方にとっては身体の芯が冷えたり、気血が乱れやすいデリケートな時期でもあります。
体の内側から妊娠力を底上げするには「陽気を上手に発散させ、心と脾胃を整える食事」が大切です。

忙しい毎日のなかでも、ほんの少し食材を選ぶ意識を変えるだけで、体調は驚くほど変わってきます。
暑い夏こそ、心身を整える食養生を味方に、妊娠を迎える体づくりを丁寧に続けていきましょう。

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