味覚の秋の妊活養生
うっかりすると冷えを感じるこの頃、「冷え性だと妊娠しづらい・・・」というご相談が増える時期になりました。
必ずしも、冷え性だと不妊になるということではありませんが、特に、妊娠を望む女性にとっては「体の冷え」は大敵とされてきました。
体の冷えは、妊娠以前に、まず健康によいことではありません。
血流が滞ることでホルモンバランスも乱れやすく、内臓の働きが落ちて代謝が下がり、結果として「妊娠しづらい体質」を助長してしまうことになります。
さて、強い冷え性を訴えるかたの中には、「体質だから仕方ない」と決め込んでいるケースも見受けられます。
でも、「体質」には、遺伝的な「生まれつき」のものばかりでなく、後天的な生活環境や食事によって“つくられた”体の状態という部分が大きく関係しています。
今の冷えやすさは日々の積み重ねの結果であることが多いのです。
たとえば、今年9月から10月にかけて多く見られる、基礎体温や月経周期の乱れ。
季節の変わり目に急に気温が下がると、体温調節がうまくいかず、自律神経のバランスも崩れやすくなります。
さらに、秋の味覚の中にも「冷え」を招く要因が見受けられます。
「食欲の秋」は美味しいものもたくさんあり、寒い季節の前に栄養をしっかり蓄えておく時期ですが、
実は“食べ方”や“選び方”によっては、体を冷やしてしまうことがあります。
たとえば、
●梨や柿などの秋の果物
水分が多く、体の熱を冷ます性質があります。
特に冷やして食べると内臓を冷やしてしまうため、冷え性や月経痛のある方は控えめに。
食べるなら常温で、少量を楽しみましょう。
●サラダやスムージーなどの生の野菜
夏の延長で冷たいまま摂っていると、胃腸が冷え、血流が悪化します。
特に、秋以降は「温野菜」に切り替えるのがおすすめです。
●コーヒー・緑茶などのカフェイン飲料
利尿作用によって体内の熱を逃がしやすくします。飲みすぎると冷えを悪化させる原因になります。
代わりに、ほうじ茶や黒豆茶などを取り入れてみましょう。
また、甘いお菓子やスイーツも、血糖の乱高下によって体を冷やしやすくします。
どうしても食べたいときは、黒糖やはちみつなど、自然の甘みを意識してみてください。
秋は“体を温める準備”の季節です。
根菜類(にんじん・れんこん・ごぼう)やきのこ、旬のさつまいもなど、地中で育つ食材を中心に、煮物やスープで内側から温めていきましょう。
冷えを感じやすい方は、食材の陰陽バランスを意識して「温性」「平性」のものを選ぶことが大切です。
無理に「冷たいものを我慢」するだけでなく、
日常の食事を少しずつ“温め仕様”に切り替えることで、体の内側から変わっていく実感を得られるのではないかと思います。
一陽館薬局では、お一人おひとりに合った具体的な生活養生をアドバイスします。
「妊娠は生活から」
まずは身近なことから始めましょう。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
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