卵管閉塞〜妊娠を妨げる見えない壁〜
妊娠できない原因がわからないまま時間が経過している方、妊活って何から始めたらよいかわからないという方は、まずは卵管の通過性をチェックすることが先決といえます。
もしも、卵管という構造自体にトラブルがある場合は、その条件をもとに妊娠へのアプローチが変わってくるからです。
卵管は卵子と精子が出会う場所であり、受精卵を子宮まで運ぶ大切な通り道です。
この通り道が塞がっていると、自然妊娠は難しくなります。
卵管が閉塞するのはどうしてでしょうか。
不妊検査を受けられると「卵管造影検査」で指摘されるのが、卵管の閉塞です。
卵管閉塞の主な原因として最も多いのは、過去の炎症や感染による癒着が挙げられます。
・クラミジア感染症:自覚症状が乏しく、気づかないうちに卵管内部や周囲に炎症を起こし、瘢痕化して狭窄や閉塞を招きます。
・骨盤内炎症(PID):子宮や卵巣、卵管周囲に炎症が広がり、癒着を起こします。
・子宮内膜症:卵管周囲の組織に病変が広がり、癒着によって通過障害が起きることがあります。
・過去の手術:帝王切開や卵巣嚢腫摘出など骨盤内手術の後に癒着が生じる場合があります。
卵管が閉塞すると、卵子と精子が出会う場が失われることになります。
卵管閉塞と診断された場合、妊娠に向けての主な選択肢は次のようになります。
◎手術による通過性の回復
◎体外受精
◎片側閉塞の場合の自然妊娠トライ
漢方的には、卵管閉塞は「瘀血(=血流の滞り)」や「痰湿(=不要な水分の停滞)」が絡んだ状態と考えられます。
炎症の熱が残り、血と水の巡りが悪くなったまま固まり、通り道をふさいでしまうイメージです。
そのため、血流を促し、炎症の余熱を取り除き、水分代謝を整えることが、体質改善の方向性になります。
卵管は目に見えない場所にあり、自覚症状もないため、検査で初めて現状を知る方が多いのです。
検査結果に応じて、治療法やアプローチは変わります。
手術や体外受精の選択が必要な場合もあれば、漢方で血流や炎症体質を改善しながら自然妊娠を目指せるケースもあります。
いずれにしても大切なのは「通りを良くする」ことと同時に「卵子の質を向上し子宮の環境を整える」ことといえます。
卵管が通っていても、卵子や子宮内膜の状態が伴わなければ妊娠は成立しにくいからです。
一陽館薬局の子宝漢方では、卵管周囲の巡りを改善するだけでなく、卵子の質や着床環境まで含めて整え「妊娠しやすい体」へのレベルアップを目ざします。
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