卵巣機能低下に向き合うこと~低AMH、高FSH~

妊娠を希望する際に最初のチェックポイントが、卵子のことです。
ご自身の卵巣機能を把握しておくことは、この後の妊娠という結果を導く上でとても大切になります。
「卵巣機能が低下しているかもしれない」と聞くと、一気に不安が押し寄せてくる方も多いのではないでしょうか。

今回は、ご相談が多い卵巣機能低下について、病院で行われる主な検査とその意味、そして漢方や生活習慣の視点からお伝えします。

卵巣機能の調べ方として、まず、病院ではいくつかのホルモンや超音波検査によって、卵巣の予備能(どれくらい卵胞が残っているか)や、ホルモンバランスの状態をチェックします。

中でも代表的なのが「AMH(抗ミュラー管ホルモン)」です。これは卵巣の中にある小さな卵胞から分泌されるホルモンで、その量によって卵胞の“残り具合”が推測できます。
年齢とともに自然に下がっていくものですが、1.0ng/mLを切ると「少ないかも」と言われることが増えてきます。ただし、AMHが低い=妊娠できない、というわけではありません。あくまで“数の目安”です。

一方、「FSH(卵胞刺激ホルモン)」は脳から分泌され、卵巣に「働け!」と命令を出すホルモンです。
卵巣の反応が鈍いと、脳はより強く刺激を出そうとし、FSHの数値が高くなります。
月経3日目に測って10〜15mIU/mLを超えると、少し注意が必要と言われています。

加えて、超音波で確認する「AFC(胞状卵胞数)」も重要な手がかりです。
卵巣内に確認できる小さな卵胞の数が少ない場合、AMHと同様に卵巣予備能の低下を示唆します。

検査数値は、確かに客観的な指標になりますが実際は、「低AMHでも自然妊娠できた」「高FSHでも漢方と生活改善で数値が落ち着いた」という例も珍しくありません。

漢方では、卵巣機能の低下は主に「腎虚」と捉えます。
腎は生命エネルギーである「精」の貯蔵庫であり、生殖機能の源です。
加齢や過労、睡眠不足、冷えなどが腎を弱らせ、卵巣の働きにも影響を及ぼすと考えられています。
また、ストレスや緊張状態が続くと「肝鬱」の状態になり、ホルモンバランスに影響が出やすくなります。

漢方的に卵巣をいたわる対策とは、まず、腎を補う漢方薬により、卵巣の土台となる腎の力を補い、卵胞の育ちやホルモン分泌をサポートしていきます。
血虚体質の方には血流を促し、冷え性や貧血傾向の改善を目ざします。

生活面では、毎日のリズムを整えることがとても大切です。
夜更かしは腎を消耗し、冷たい飲食物や過度なダイエットも卵巣に負担をかけます。
適度な運動と、体を冷やさない食事、しっかりとした睡眠の確保により、日々の積み重ねが、卵巣の力をパワーアップすることにつながります。

AMHやFSH、E2といった検査数値は、あくまで「今の卵巣の状態を映す一つの鏡」です。
一喜一憂するためのものとして受けとめるよりも、「自分の体はどういう状態なのか」「今、何を整えていけばいいのか」に意識を向けることが大切ではないでしょうか。

一陽館薬局では、お客さまご自身が体質を知り、生活を整え、必要に応じて適切な漢方で身体を養いながら、お一人おひとりが妊娠力を育まれるようサポートしています。

数字だけには表れない「体の声」に一緒に耳を傾け寄り添ってまいります。

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