低AMHに対して漢方でできること
AMHが低いと言われると、妊娠の望みも薄いのでは?と不安になられるのも理解できます。
そうご相談いただくたびに、お伝えするのは、
“AMHはあくまで今の卵巣の予備能力を示す指標のひとつであり、妊娠の可能性そのものを決める数字ではない”ということです。
そして、数字だけでは示しきれない「体の力」を底上げする領域に、漢方の得意分野があると説明しえいます。
「AMH」は、卵巣に残っている小さな卵胞の数を大まかに推測するための指標で、年齢とともに自然に低下していきます。
一般的には、1.0ng/mLを下回ると“低め”と判断されることが多く、40代では0.1〜0.5ng/mLの方も珍しくありません。
AMHは「卵子の数」を推測するもので、「質」や「妊娠する力」を直接示すものではないため、AMHが低くても自然妊娠・体外受精ともに妊娠される方はたくさんおられます。
また、月経周期のどのタイミングで測っても大きく変動しない安定した指標という点も特徴です。
では、漢方はこの「低AMH」という現実にどのように寄り添い、助けになるのでしょうか。
漢方では、卵巣機能の低下を単なる年齢や数字の問題としてではなく、体全体の“生命エネルギーの弱まり”としてとらえます。
特に「腎」は、生殖力の源が弱る「腎虚」、血の不足や巡りの低下で卵巣への栄養供給が足りなくなる「血虚」や「瘀血」、さらにストレスや冷えでホルモン軸が乱れる「気滞・陽虚」など、複数の体質が重なって卵巣の働きが落ちていると考えます。
卵子そのものを増やすことはできませんが、“今ある卵子が成熟できるだけの力を取り戻す” ことを目ざし漢方では確かなアプローチをします。
卵巣の働きは全身の血流・ホルモン・自律神経・代謝の影響を受けています。
腎虚が強ければ、身体のエネルギーが不足し卵胞の成長に時間がかかることとなります。
血虚があれば、子宮と卵巣へ運ばれる栄養が不足し、質の形成に影響します。
瘀血があれば骨盤内の血流が滞り、卵巣環境が冷えやすくなります。
ストレスが強ければ気滞となり、視床下部―下垂体―卵巣系の働きが乱れ、採卵や排卵にも影響を及ぼします。
これらを丁寧に把握し、整えることで、「卵巣が持っている本来の力を最大限に引き出す」状態へ導くのが漢方の役割です。
低AMHという数値は、確かに現実を知るために有効なものですが、未来を決めるものではありません。
年齢が上がるほど適切なバランス調整が重要になるからこそ、子宝漢方によるアプローチが大きな意味を持つのです。
「もう遅いのでは」と不安を抱える方こそ、体質を見極め、今できる最良の選択を一緒に見つけていきましょう。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
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