世代別妊活で意識すること
妊活では、どうしても気になるのが「年齢」。
年齢によって妊娠率や治療の進め方が変わると聞くと、焦ったり、不安を感じたりする方も多いのではないでしょうか。
けれど、漢方の考え方では「年齢=妊娠の限界」を追求するものではありません。
むしろ、その年代だからこそ整えたい“体のバランス”があるのです。
女性の体は、年齢を重ねるとともにホルモンや代謝も変化していきます。
肌や髪のハリ、体力、月経周期、心の状態までも、
20代と40代では明らかに違いますよね。
漢方では、女性は「7の倍数」で変化するといわれ、7歳ごとに体の節目を迎えると考えます。
つまり、体の内側も常に変化しており、生殖機能も“そのときどきの状態”に合わせて整える必要があるのです。
一陽館薬局では、世代に応じて漢方のアプローチを少しずつ変え、“今の体“に一番合う形でサポートしています。
【不妊予防世代】
20代前半〜「体の土台を強く育てる」
この世代は、生殖機能が安定してくる時期です。
しかし、月経不順や無月経、月経痛などがある場合は、もともとの体質に弱さがあることも少なくありません。
初潮が遅かった、冷えが強い、疲れやすい
そんな体質傾向がある方は、
「腎(じん)」という生命エネルギーの土台を整えることが大切です。
妊娠に備えるというよりも、
これからのために“体の基礎力”を育てる時期といえます。
月経のリズムを整え、健康的な体をつくっていくことが未来の妊娠力の源になります。
【妊娠準備世代】
20代後半〜30代前半「妊娠しやすい体を保つ」
この世代は妊娠力のピーク期である一方、仕事・家事・人間関係と、最も忙しい時期でもあります。
寝不足やストレス、食生活の乱れ、冷えなどが積み重なると、ホルモンバランスが乱れやすく、本来の妊娠力が発揮できなくなることがあります。
漢方では、「気」「血」「水」の巡りを整えることで体のリズムを回復させ、疲れているけれど元気に見える”隠れ虚弱タイプ“の方をサポートします。
この時期の妊活は、“がんばる”よりも“ゆるめる”。
しなやかに整えることがポイントです。
【妊娠実現世代】
30代後半〜「体質を見極めて積極的に整える」
30代後半になると、体力やホルモンバランスの変化を少しずつ実感する方が増えてきます。
「まだ大丈夫」と思っていても、月経の変化やえ、肩こり、むくみ、気分の波などが体からの小さなサインとして見え隠れし始めます。
この世代では、生活習慣やストレスの影響が積み重なり、体の“クセ”がはっきり出てきます。
そのため、血流の滞り(瘀血)や冷えの改善を中心に、体質に合わせた丁寧な調整が必要です。
少し時間はかかりますが、今の体をしっかり立て直すことが、“妊娠力を底上げする最短の道”です。
【妊娠力回復世代】
40歳前後〜「衰えを補い、力を守る」
40歳前後になると、経血量の減少や疲れやすさ、肌・髪の変化など、体の“年齢サイン”が現れやすくなります。
卵巣機能やホルモンの働きにも影響が出てくる時期ですが、「年齢のせい」で片づけてしまうのはもったいないことです。
漢方では、生命力を司る「腎」を補いながら、体の消耗を防ぎ、その人本来の力を最大限に引き出すことを目指します。
焦らず、あきらめず、無理なくできるケアを重ねていくことで、体はじっくりと応えてくれます。
【不妊治療との併用】
「治療×体づくり」で成果を高める
病院での不妊治療と漢方を併用される方も増えています。
排卵誘発剤やホルモン治療などの効果をしっかり発揮させるためには、体のベースが整っていることがとても大切です。
漢方は、治療で受ける体の負担をやわらげ、冷え・血流・自律神経などをサポートすることで、“治療をより活かす体”を整える役割を担います。
妊活は“年齢との戦い”ではありません。
大切なのは、今の自分の体がどう変化しているかを知ることです。
20代にも30代にも40代にも、それぞれに合った整え方と、今だからこそできる妊活があります。
一陽館薬局では、お一人おひとりに合ったペースで、心も体も前向きに整えていくお手伝いをいたします。
妊娠に向けての体づくりは、年齢ではなく“今のあなた”から始まります。
体の声に耳を傾けながら、ご自身に合った妊活を見つけていきましょう。
妊娠への体づくりに近道はないかもしれません。
でもあなたにとっての最短ルートはあるはずです。
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