2025.11.14

不妊治療前に整えておきたいこと

保険適用が広がり、不妊治療のハードルが下がったとはいえ、治療を始める前に整えておきたい“妊娠に向けた土台づくり“は大切なことです。

年齢や回数に制限があり、健康保険が適用になるといっても、費用や体への負担を考えると、不妊治療を受けるならば効率よく結果につなげたいものですね。
「治療に入る前に、自分の体をきちんと整えておきたい」
「検討中だけれど、今の体調を見直すことで自然妊娠の可能性も高めたい」
そんなご相談が以前にも増して多くなりました。

妊娠は、治療の有無だけで決まるものではありません。

生理周期が整い、血の巡りが良く、体力が安定していること。
そして、気持ちが大きく乱れないこと。
こうした“日々の調子そのもの”が、卵巣や子宮の働きにも影響します。

まずは、ご自身の体がどのような状態にあるのか、改めて振り返ってみてください。
生理周期は大きく揺れていないか。
生理痛やPMSが以前より強くなっていないか。
経血の色が黒っぽくなったり、粘り気や塊が増えたりしていないか。
量が多すぎたり少なすぎたりと、変化はないか。
手足の冷え、お腹の冷えが慢性化していないか。
疲れが抜けず、ストレスが積み重なっていないか。
眠りが浅くなったり、熟睡感が得られなくなっていないか。
どれも一見、妊娠に直結するように思われないかもしれませんが、カラダにはしっかりと今の調子があらわれています。

漢方では、生殖の根幹となる「腎」、ホルモンの調整や気持ちの安定にかかわる「肝」、そして体力の基礎を支える「脾」の働きを整えることで、卵子の育ち方、子宮環境、着床のしやすさ、妊娠維持力にまで関与すると考えます。

これは単に妊娠だけを目指すのではなく、出産まで見据えた“体の準備”として重要なポイントです。

一陽館薬局では、お一人おひとりの体質を丁寧にお伺いし、現在の体の状態と、どこに改善の余地があるのかを明確にしたうえで、無理のない整え方をご提案しています。

どんな些細な症状でも、遠慮なくお話しください。

治療を前に不安が大きい時こそ、体はしっかりケアすることで応えてくれます。
あなたの体が本来持っている力を引き出せるよう、寄り添いながらサポートいたします。

どうぞ安心してご相談ください。